「移民多様化ビザ抽選プログラム(Diversity Immigrant Visa Program: 略称Diversity Visa Program/ DV Program)」への応募から移民ビザ取得の大まかな流れは前回お伝えしました。
このプロセスの中で重要な作業は、①応募と、②当選後のDS260(移民ビザ申請書)の提出です。その他に妻が苦労したことは、日米以外のある国に2年ちょっと住んでいたことがあり、その国からの犯罪証明を取り寄せることでした。
ここではまず、「応募」についてしたためます。
「移民多様化ビザ抽選プログラム」への「応募」は、国務省のサイトからオンラインで可能です。この応募自体に料金はかかりません。
この抽選プログラムへの「応募」は、指定された期間(通常は10月から11月の間)に応募する必要があります。ちなみに、2023年用移民多様化ビザ抽選プログラムの応募期間は2021年10月6日から11月9日まででした。
妻は、2015年から毎年応募しました。過去の応募日は、2015年11月3日(2017年度用)、2016年10月10日(2018年度用)、2017年11月12日(2019年度用)、2018年10月29日(2020年度用)、2019年10月14日(2021年度用)です。応募は、インターネットを通して www.dvlottery.state.gov のサイトから電子的に送信される必要があります。具体的には、Electronic Diversity Visa Entry Form (E-DV エントリーフォーム、DS-5501) を www.dvlottery.state.gov か らオンラインで送信します。
電子上で応募すると、応募者の名前と固有の確認番号(Case Number)が明記されている確認画面が表示されます。応募した翌年の5月より、www.dvlottery.state.gov のサイトに再度アクセスし、Entrant Status Check をクリックし、「Case Number」と個人情報(苗字と生年月日)を入力することにより、応募状況を確認することができます。Entrant Status Check は当選結果を知る唯一の方法であり、ビザ手続きのインストラクションや面接日時も Entrant Status Check 上で通知されます。抽選の結果はメールでは行われませんので、この確認作業が極めて重要です。妻の場合、応募したことをすっかり忘れていて、2020年8月頃に確認をしたら、6月6日に当選していることがわかり、びっくりしました。
E-DV エントリーフォームを完成するためには以下の情報が必要です。それほど難しくないので、代行業者を雇わなくてもご自身でできると思います。
なお、巷には経験者や代行業者が応募の仕方を写真付きで丁寧に説明しているサイトがありますので、そちらを参考にしてください。
1. 名前: 姓、名、ミドルネームの順。
2. 生年月日: 日、月、西暦年の順
3. 性別: 男性、または女性
4. 出生地
5. 出生国: 応募者が生まれた国。日本出生の場合は日本を選択。
6. DV プログラム対象国: 対象国とは、通常、応募者の出生国と同一。
7. 写真: 最近撮影された写真。応募者本人、配偶者、およびエントリーに記入した全ての子 どもの写真。
8. 現住所: 番地と町名(1 段)、 番地と町名(2 段)、 市町村 郡/州/都道府県 郵便番号、 国
9. 現在の居住国
10. 郵送用の住所
11.電話番号
12.E メールアドレス: 直接アクセス可能な E メールアドレス。ただし、このE メー ルアドレスに正式な当選通知は送られない。もし当選し Entrant Status Check ページより 当選通知に返答した場合は、後日 Entrant Status Check 上で移民ビザ面接に関する詳細を確認するように国務省から E メールで連絡がある。国務省は DV プログラムに当選した旨を E メールでは通知しない。
13.応募時点で取得している最終学歴:
以下のいずれかを満たす必要がある。
(a)高校卒業以上であること、又は、
(b)直近5年間のうち2年間の職業経験があり、かつ、当該職業が2年間以上のトレーニングを必要とするものであること
14.現在の婚姻状況: 配偶者の名前、生年月日、性別、 出生地、出生国を入力。また応募者本人同様、規格に合った配偶者の写真も必要。
15.子どもの人数: 応募者との同居、別居を問わず、また DVプログラムで応募者と米国へ移民する意思にかかわらず、エントリーには、現存する 21 歳未満の未婚の子ども全ての名前、 生年月日、性別、出生地、および出生国の情報が必要。応募者本人同様、子ども各々の規格に合った写真も必要。
2015年秋に初めて応募した時は、妻はかなり時間と労力をかけて応募したようですが、毎年応募するようになると、だんだん慣れてきて、最後に応募した2019年の時は、所要10分程度でした。毎年同じような情報を入れるので、入力する内容よりも、写真を毎年撮って規格通りに編集してアップロードする方が大変だったようです。
2019年10月14日に「移民多様化ビザ抽選プログラム」に応募した妻は、2020年6月6日、国務省ケンタッキー領事センター(KCC)から、同プログラムに当選した通知を受け取りました。見えにくいですが、妻の当選通知を以下に掲載します。
通知の冒頭、「2021年度移民多様化ビザ抽選プログラムにおける更なる作業のために、あなたは無作為に選ばれた(You have been randomly selected for further processing in the Diversity Immigrant Visa Program for the fiscal year 2021(October 1, 2020 to September 30, 2021)。」と書かれています。これまでも指摘したように、この当選により、「移民ビザ」の取得が保証されたわけではなく、「あなたは、移民ビザ取得のための次のステージに進めることになりましたよ」という意味です。通知には、「当選によりあなた(妻)が(移民)ビザを取得することは保証されない(Selection does not guarantee that you will receive a visa . . .)」としっかり記されていました。
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