妻は、メリーランド州の運転免許証を1月13日に申請し、1月19日に取得しました。
前回、妻の実際の運転免許証の写しをアップしました。
よく見ると右上に、(IDカードではなく)「運転免許証」を示す「DL(Driver’s License)」というアルファベットの右側に、星印(⭐️)があります。これは、妻の運転免許証は連邦法「リアルID法(Real ID Act)」に準拠するものであることの証明です。
「リアル ID」とはなんでしょうか。
2005年5月11日、「リアルID法(Real ID Act)」が、米国2005年補正予算の一部として成立しました。米国の運転免許証は各州が発行しており、州によって運転免許証発行条件がまちまちでありましたが、この連邦法は、各州が運転免許証を発行する際の統一基準を示すと共に、同法に従わない州が発行する運転免許証(及びIDカード)は、連邦政府機関により公的用途のために(身分証明書として)認められないと規定しました。
つまり、この「リアルID法」に基づかない運転免許証は、空港での航空機搭乗の際の身分証明にならないということです。したがって、このような運転免許証だけではアメリカの国内線にも搭乗することができません。もう一つ身分を証明するものを提示する必要があります。
法律成立の背景には、州により運転免許証発行条件が異なっているため、不法移民に対しても運転免許証が発行されているとの実態があるためと言われています。
法律制定後、各州は、この「リアルID法」に基づく運転免許証を発行するようになりました。妻のメリーランド州の運転免許証に星印があるのは、この運転免許証は「リアルID法」に基づいて発行されたことの証明なのです。
リアルID法は、成立後の猶予期間を経て、2021年10月1日に完全に施行されることになりましたが、2021年4月27日、国土安全保障省は、リアルID法の猶予期間を2021年10月1日から2023年5月3日まで延長する旨を発表しました。2023年5月3日までには、アメリカ全50州は、リアルID法に準拠する州の運転免許証を導入する必要があり、アメリカ市民・合法的な永住者・合法的な一時的居住者(駐在員等)は、それまでにリアルIDを入手しなければ、アメリカで国内線を利用する場合、リアルID以前の運転免許証だけでは、空港で身分を十分に証明することにはならないことになります。
2023年5月3日以降、18歳以上の人は、全米の空港で飛行機に搭乗する際に、TSAが認めるIDは下記が含まれます。
・「リアルID法」に準拠した運転免許証
・米国パスポート
・国土安全保障省認定のトラベルカード
・永住者カード(グリーンカード)
・外国政府発行のパスポート
国際線に搭乗する場合はパスポートがあるのでアメリカの運転免許証を提示する必要はありません。問題はアメリカの国内線を利用する場合です。「リアルID法」に準拠した運転免許証があれば、いちいち日本のパスポートを携行しなくてもよいことになります。
妻は、永住者となったので、実物のグリーンカードを入手すれば、グリーンカードだけでも国内線に乗れますが、常に携行している運転免許証の方が使い勝手が良いと思います。
No comments:
Post a Comment