Sunday, July 5, 2020
次女のボーディングスクール
次女は、Waitlistに待っている間、追加の推薦状をもらって提出したり、追加のエッセイを書いたり最新の学校の成績表を提出したりしていました。
その後、合格通知が来ないので、だんだん焦るようになり、他のボーディングスクールも探しました。4月に入ってもアプリケーションを受け付けているボーディングスクールはほとんどなかったのですが、全米でトップ25に入るボーディングスクールのうち一校だけ受け付けており、急遽受験。無事合格しました。授業料と寮費合わせて6万ドルを超えますが、なんと奨学金を4万ドルもいただくことができました。残り2万ドルちょっとが自腹となります。
Waitlistに入っている3校の最終結果はまだですが、もうそろそろ通う学校を決めなければなりません。最後に受験したボーディングスクールは、気候もよく、施設も素晴らしく、調べれば調べるほど素晴らしい学校のように思えてきました。でも最後は次女次第ですので、Waitlistの最終結果を待つのみです。いずれにせよ、少なくとも通えるボーディングスクールが一つ決まっていることは、少し安心です。
Saturday, July 4, 2020
コロナ禍の顛末
長女の高校のプロムは中止、卒業式は7月下旬に延期されました。
その代わりに、6月のある日、ライにあるPlayland Parkという有名な遊園地の駐車場に卒業生と家族が車で集合し、何組かに分かれて、パトカーの先導で、ライの街の中を車でパレードしました。街中の住民が子供から大人まで、プラカードを掲げて拍手をしたり、笛を吹いたり、声をかけてくれて、卒業生を祝福してくれました。4年間ライに住んで、初めてコミュニティのあたたかさを実感しました。
Thursday, February 6, 2020
急転直下! 長女の大学進学決まる!
長女は、19校の大学にアプリケーションを出しました。滑り止めの大学3校には既に合格通知がきました。2校の大学から合否の判断を3月に延期され、うち1校は更なるエッセイを求められたので書いて送付しました。いずれにせよ、残り全ての大学の合否の結果は3月に通知されるはずでした。
長女は、実は、昨年12月、ある大学に「Early Decision II」というカテゴリーでアプリケーションを出していました。この大学は、東海岸にある比較的小規模の歴史のある私立大学で、国際関係の分野で名が知れており、合格率は15%前後の超難関校です。「Early Decision」というからには合格した場合、必ず入学する義務があります。
今晩(2月5日)、なんと、その大学から合格通知が来ました!
「Early Decision 」枠での受験ですから、当然、来年9月からこの大学に通うことになります。
そう、つまり長女は残り14校の合否が分からないまま、来年から4年間通う大学が決まったのです。なんだかあっという間の出来事で、親としては狐に包まれた気分です。
通常の「Early Decision」枠の大学のアプリケーション送付期限は11月1日で、合格発表は12月中旬にあります。今回、長女がアプリケーションを送付したのは「Early Decision II」という枠であり、送付期限は12月下旬でした。「Early Decision II」枠を持っている大学は少なく合格率も低いのですが、長女が本当に行きたい大学であったため、この大学を2度も訪問し、12月にこの枠でアプリケーションを送付しました。
長女のプライベートの受験カウンセラーからは、「この大学の「Early Decision II」枠の合格率はかなり低いので、合格はちょっと難しいのでは?」という評価するもらっていました。なぜ「Early Decision II」枠では合格率が低いかと言うと、11月1日がアプリケーション送付期限であった「Early Decision I 」枠の合格者が既に決まった後でのアプリケーションの送付(受験)であるからです。この大学の学部生は約5000人しかいない小規模の総合大学のため、新入生は1300人程度しか取りません。1300人の新入生の枠の中で、「Early Decision I」, /「Early Decision II」/「Regular」の受験者がいますが、長女が使った「Early Decision II」枠の合格者が最も少ないそうです。「Regular」枠でさえ合格率は15%しかないのですが、「Early Decision II」枠の合格率は10%以下なのだそうです。
ともあれ、長女は自分の行きたかった大学に合格したわけですから、今晩、本人も家族も大喜びです。アメリカの大学の長い受験プロセスが、突然終わったので、なんだか拍子抜けするような感じです。
明日、長女は、高校のカウンセラーに報告し、既にアプリケーションを送付した残りの14校の受験取りやめの手続きを行うことになります。
今後は、奨学金獲得のプロセスに入りますが、とにかく、めでたしめでたし。
Sunday, January 19, 2020
アメリカの大学の追加エッセイの質問
●我々が直面する困難から学ぶ教訓は、後に成功への基礎となり得る。あなたが過去に経験した困難、挫折、失敗を振り返り、それらがあなたは如何なる影響を与えたか、そして、その経験から何を学んだか?
この問いは、就職面接でもよく聞く問いですね。長女は過去3ヶ国4都市で生活したことに関連づけてエッセイを書いたようです。
この共通のエッセイに加えて、追加エッセイを求めた大学は 19校中14校でした。
これらの大学は、どのようなエッセイを求めているのでしょうか。
最も多い課題は、「なぜこの大学に入りたいか」という質問です。
如何にこの大学が素晴らしいかというよりも、受験者のこれまでのバックグラウンド、大学で学びたいコースや教授、その理由について書くことが必要でしょう。受験者の学びたい関心とバックグラウンドが結びつくことが重要です。
追加エッセイのその他の課題は以下のとおりです。
●あなたが喜びや好奇心をおぼえる知的追求は何か。その理由。
●あなたは如何にこの大学のコミュニティに貢献するのか。
●大学で学びたい分野について説明せよ。その理由。
●あなたにとり重要である問題について他人と交わした対話について説明せよ。その対話は、対話を交わした人との関係について新たな変化や見方を生み出したか。関係が深まったか。
●大学で行いたい課外活動とその理由。
●あなたが所属するコミュニティを一つ選び、そのコミュニティとあなたとの関係について説明せよ。
●あなたが住む場所について変えたいと思うことは何か。
●アプリケーション上ではわからないあなたのことで、大学に知らせたいことは何か。
●芸術、音楽、科学、数学、文学の分野で如何なる作品があなたを感動させたか。それはどのように感動させたのか。
●あなたが特別授業をするとしたら、如何なる授業をしたいか。その理由。
●あなたのユニークなところを説明せよ。我々を感動させてもよいし、笑わせてもよい。
以上です。
こう見ると、追加的なエッセイの課題は多岐にわたり、長女は本当に大変だったと思います。
Sunday, January 12, 2020
アメリカの大学受験:Common App
受験と言っても、特定のサイトを通して、成績やACTのスコア等必要情報を入力したり、エッセイを書いて、アプリケーションを提出するだけです。
ほとんどの大学が、「common app」(commonapp.org)というサイトを通じてアプリケーションを提出します。
そのサイトでは、以下の入力項目があります。
⚪️Profile
Personal Information: 名前、性別、誕生日
⚪️Contact Details
Email, Phone
Permanent Address
⚪️Demographics
Military Status: 軍隊の経験があるかどうか。
Hispanic or Latino:長女はNoです。
Race: Asian (Japan)
⚪️Language
English: First Language, Speak, Read, Write, Spoken at Home
Japanese: First Language, Speak, Read Write, Spoken at Home
⚪️Geography & Citizenship
Citizenship Status: U.S. Dual Citizen
Birth Place: Los Angeles, California, United States of America
Other Citizenships: Japan
⚪️CA Fee Waiver
Fee Waiver Requested: No
⚪️Family
Household
Parents:Married
Home: Both Parents(両親と住んでいるかを書きます)
Parent 1 (父親の情報を入れます。)
Name:
Birthplace: Japan
Email, Phone:
Address:the same as my home address
Occupation:
Education
Parent 2 (母親の情報を入れます。項目は父親のものと一緒です。)
Siblings
妹の情報(名前、年齢、関係(妹)、学年)を入れます。
⚪️Education
Current or Most Recent Secondary School
Rye High School, Rye, NY, USA, Public, CEEB: 334970
Counselor: 長女の高校のカウンセラーの名前と肩書をかきます。
Email, Phone
Progression: No change in progression
Graduation Date: 05/2020
⚪️Colleges & Universities
School: 長女は2018年11月から2019年2月まで、高校に行きながら、近所のコミュニティ大学に通っていましたので、その大学名を入れます。
⚪️Grades
Rank:
GPA:高校4年第一セメスターまでの平均点を書きます。満点は100です。
⚪️Current or Most Recent Year Courses
シニアイヤーの4つのクォーターの授業をすべて書きます。
例えば、長女の第1クウォーターの授業は以下の通りです。
AP Computer Science
AP Physics 1
AP Calculus AB
AP US Government & Politics
Spanish 4H (Honored)
Band
Intro to Philosophy (Reg)
⚪️Honors
高校や学校外で獲得した賞とその学年などを書きます。以下は、長女が書いた活動の一部です。
- West Chester American Chemical Society Student Award: recognized for my dedication to chemistry 11 (State/Regional level)
- AP Scholar with Honors: averaged at least 3.25 on all exams taken and 3+ on at least four 11 (National level)
- National Honor Society: selected based on scholarship, leadership 12 (National level)
- Rye High School Student Scholar 11 (School level)
- Tri-M Music Honor Society: recognizes outstanding music students in secondary level school 11 (National level)
⚪️Future Plans
将来の職業を書きます。
⚪️Testing(長女はSATではなくACTを受けましたので、ACTのスコアを書きます。各subjectの最高点はそれぞれ36点です。)
ACT
Composite:
English:
Math:
Reading:
Science:
Writing:
Taken:1
Planned:0
ACT Plus Writing Test:Yes
⚪️SAT Subject Tests(長女はSATのsubject testは化学だけ受けましたのでそのスコアを書きます。)
Chemistry:
⚪️AP Subject Tests(州でやっているAPのテストのスコアを書きます。5点満点です。)
Japanese Language & Culture:
Chemistry:
Computer Science Principles:
United States History:
World History:
⚪️Activities
- Internship
いわゆるインターンです。長女はマンハッタンにあるシンクタンクでインターンをしました。
- Theater/Drama
長女はコミュニティの劇団で4年間、音響の責任者でした。
また、資金集め、予算編成の責任者でもありました。
- Athletics:高校4年間で関わったスポーツを書きます。
長女は学校の体育会系の女子バレーボールチームを4年間続け、最終学年ではキャプテンをしました。
- Community Service (Volunteer)
ボランティア活動です。長女は高校3年間、貧困地域の公立図書館で小学2年生にEnglish、特にreadingや語彙を教えました。
Tutor two 2nd graders in reading through the Homework Helper program. Read out loud and teach new vocab words with drawings.
また、ライ・ネイチャー・センターで、5歳から8歳の子供のサマーキャンプでカウンセラーとして活動しました。
- LGBT
Gender-Sexuality AllianceというLGBTを支援する組織の活動にも関わりました。
- Science/Math
高校2年間、Chemistry Clubの共同会長でした。
⚪️Writing
Personal Essay
全ての大学に提出する共通のエッセイです。テーマは複数ある中あから選びます。長女が選んだテーマは以下の通りです。
The lessons we take from obstacles we encounter can be fundamental to later success. Recount a time when you faced a challenge, setback, or failure. How did it affect you, and what did you learn from the experience?
⚪️Education Progression
Education progression details: No change in progression
⚪️Disciplinary Information
問題を起こして停学等の経験があるかという質問です。
Have you ever been found responsible for a disciplinary violation at any educational institution you have attended from the 9th grad (or the international equivalent) forward, wether related to academic misconduct or behavioral misconduct, that resulted in a disciplinary action?
No
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上が、common appの共通入力項目です。
これに加えて、大学によっては、追加エッセイを1〜4つくらい求める大学もあります。
Saturday, January 11, 2020
長女のアメリカの大学受験:2校増え計19校受験
あるお菓子を探していたら、その学生が「何を探しているの?」と親切にも話しかけてくれて、それがきっかけに大学受験について話しました。
お菓子は長女が求めたもので、それがきっかけに大学受験の話になりました。
彼女は25もの大学にアプリケーションを出したそうです。結局ミネソタ州のカールトン大学というリベラルアーツとしては超名門校に行き、その後、ミネソタ大学大学院で生物化学分野の研究でPhDを目指すことに。
彼女の話は非常に参考になったので、早速長女に話しました。その結果、受験する大学を増やすことに。幸い、アプリケーション提出期限が1月15日の大学がまだいくつもあったので、2校増やしました。
州で分けると、以下の通りです。追加エッセイの数を括弧の中に数字で記します。
メイン州:1校
ニューヨーク州:6校
・州立:University of Michigan (3)
となります。
セイフティの3校(Fordham University, SUNY- Binghamton, SUNY- Stony Brook)は合格していますが、あと15校の結果を待っている状況です。
Friday, December 27, 2019
長女のアメリカの大学受験:あと3校
長女の長い大学受験プロセスはまだまだ続いています。
長女は、今日の1校分も含め、これまで14の大学にアプリケーションを送付しました。
合格した大学は3校。州立大学のSUNY- Binghamton とSUNY- Stony Brook、私立大学のFordham Universityです。そしてUniversity of Virginiaは合否の判断が2月に延期されました。
残り大学の合否の結果は、1月下旬に分かります。
来年1月1日までにあと2校ほど、アプリケーションを送付する予定です。できれば明日の12月28日(土)中に。
最後の1校は提出期限が1月15日なので、年が明けてアプリケーションを送付する予定。
長女も次女も今週から冬休み。長女は引き続き大学のアプケーションのエッセイ書き。昨日は自分で車を運転して映画を観にいったようです。明日は私とブロードウェイにミュージカルを観に行きます。
次女は、ボーディングスクールのアプリケーション書きに没頭しています。4校受けるので結構な量です。親のエッセイはすでに全て完成しています。
今年は最後まで気が抜けません。年越し蕎麦を食べたくなりました。
Monday, December 23, 2019
長女のアメリカの大学受験:少しずつ結果が。。。
結局長女はEarly Decisionの大学は不合格。高望みしすぎたのかもしれません。
しかし、合格すると必ず行く義務があるので、後悔したくなかったようです。
長女の友達の中には、長女が合格する可能性のある大学としてレギュラー・プロセスでアプリケーションを提出した大学に、「Early Decision」として申し込みをし、既に合格結果を得た学生が何人かいます。
長女は「Early Action」として2大学にアプリケーションを送付しましたが、そのうちUniversity of Virginiaから、deferの通知が来ました。これは合否の決定を先延ばしにするという意味で、2月までにエッセイをもう一つ提出する必要があります。
長女にはこれまで3校から合格通知がきています。州立大2校(SUNY- Binghamton, SUNY- Stony Brook)と私大1校(Fordham Unviersity)です。
「Early Action」でアプリケーションを出した州立大2校(University of VirgniaとUniversity of Michigan)と、私立大7校からの合否通知は年明けとなります。
レギュラー・プロセスのアプリケーション送付期限は、ほとんどの大学が来年1月1日です。長女はそれまでにあと3校(すべて私立大)ほどアプリケーションを出す予定です。
更に、締め切りが1月15日の西海岸の私立大であるUniversity of Southern Californiaにもアプリケーションを送付する予定です。
長女は、総計17校の大学を受験することになります。
Saturday, December 14, 2019
アメリカの大学受験:ライ高校生の結果が続々と
Wednesday, December 11, 2019
アメリカの大学受験:「Early Decision」の結果が続々と
長女はこれまで、アメリカの大学の「Early Decision」として1校、「Early Action」として2校(University of Virginia とUniversity of Michigan)に加え、早くアプリケーションを提出すれば早く結果が分かる大学6校にアプリケーションを送付しています。最初の3校は当然追加エッセイが必要ですが、残りの6校のうち追加エッセイが必要な大学は1校、残り5校はエッセイが不要な大学です。
12月15日(日)に「Early Decision」を含むいくつかの大学の合否が分かると思っていましたが、本日、つまり12月11日、これまでアプリケーションを提出した9大学のうち、1校から合格通知が来ました。その大学は、SUNY- Binghamton(ニューヨーク州立大学ビンガムトン校)でした。合格は、共通のアプリケーションを送付するサイトで分かりました。合格したSUNY- Binghamtonは、「セイフティ」の大学で、いわゆる「滑り止め」的大学です。そうであっても、長女も親も、合格通知は嬉しいものです。
そうこうしているうちに、現在も東京のアメリカンスクールに通っている長女の友達から、「Early Decision」としてアプリケーションを送付した大学からの合格通知がきたとの連絡がありました。Boston University、Northeastern Universityなどが発表したようです。
長女の「Early Decision」の大学はまだ合否を発表していません。12月15日はどうやら「めど」のようです。明日以降、いつでも発表される可能性があるということで、明日から家族全員がドキドキです。
「Early Decicion」の大学に合格しなければ、大学受験プロセスは続きます。「Early Action」の大学やその他の大学からの合否の内容を見極めつつ、ほとんどの大学は、通常のアプリケーション提出期限が来年の1月1日ですので、12月中に長女が受験したいすべての大学にアプリケーションを送付することになります。
親としては、ただ祈るのみ。どうなることやら。
Sunday, December 1, 2019
次女のG9のクラスと学校の生活スタイル
Saturday, November 30, 2019
米国の感謝祭
過去には37年来の付き合いのカリフォルニア州フレズノ在住の元ホストファミリーの家でゆっくりしたことは何度もありました。典型的なオールアメリカンの御家庭で、孫を含む家族全員青目で、お米を食べたことがありません。木曜から日曜までフットボールを見たり映画を見たりしながら毎日七面鳥を食べるのは流石に飽きます。
オーブンを使ったチキンの丸焼きは結構簡単です。まずはチキンを水洗いしないこと。オーブン用のトレイにアルミホイルフォイルを貼って、ペーパータオルで拭いたチキンを置き、定番の塩胡椒をふりかけます。
オーブンでチキンを焼いている間、メイシーズ感謝祭パレードをテレビで観ます。今年で93回目となるパレードは、全米で最も有名な感謝祭パレードで、観衆は350万人、テレビ視聴者数はなんと5000万人だそうです。パレード参加者は8000人。フロートは約30台。マーチングバンドは11隊。そしてパレードの目玉は巨大パルーン、特にキャラクターバルーンです。今年はスヌーピーが復活することが話題になっていました。
さて、米国の感謝祭ですが、11月の第4木曜日と決まっています。日本の盆と正月が合わさったようなもので、遠く離れて暮らしている家族も、感謝祭の日には家族と共に過ごすために家に帰ろうと努めるようです。
米国では、感謝祭の祝日は、今からおよそ400年前、米国のイギリス植民地時代の初期に、感謝の祝宴として始まりました。1620年、「メイフラワー号」と呼ばれる船が100人を超える人々を乗せてイギリスを出発し、大西洋を越えて新天地アメリカに向かいました。乗船者の大半は、「分離派」と呼ばれるキリスト教の一派に属する人々で、英国国教会の信条を受け入れることができずにそこから分離したグループでした。分離派はイギリス国内で迫害を受け、信仰の自由が与えられていたオランダに移り住んでいましたが、その後、彼らはアメリカ大陸に新しい植民地を築くことをイギリスから許されるとともに、経済的な援助も受けました。
当初、彼らはアメリカ大陸の南岸に沿った地域で、他の入植者の近くに定住するつもりでしたが、途中航路がそれたために、予定よりもはるか北に位置する、現在のマサチューセッツ州ケープコッド湾に上陸しました。
1620年12月21日、彼らは到着した湾岸で、無人となったアメリカ先住民の村を見つけ、そこに居住し、自分たちのこの新しい土地をプリマスと名付けました。新しい入植地での1年目は大変厳しいものでした。彼らは自らをピルグリム(北アメリカに移住し植民地を築いた清教徒の一団)と呼んでいましたが、その大半がイギリスの都会の出身であり、荒野で暮らす術を知りませんでした。彼らの多くは森を恐れ、狩猟の腕もありませんでした。イギリスでは狩猟は貴族だけのものであり、一般の人々にとっては、獲物を銃で撃つことは罰金や処罰の対象でした。また、彼らがこの地に到着した季節は多くの農作物を育てるには遅すぎた上に、彼らが持ち込んだ植物は新天地の気候に合いませんでした。イギリス産の小麦の種は、植民地の土壌では発芽しませんでした。最初の1年で植民地の住民の半数が病死し、もし先住民のワンパノアグ族の助けや指導を受けることがなければ、全滅していたと言われています。
1621年3月、ワンパノアグ族首長に率いられた一団がピルグリムの入植地を訪れました。彼らの目的は、入植者との協定を結ぶ相談をすることでした。入植者は、ワンパノアグ族を敵対する部族から守ることと引き換えに、ワンパノアグ族の土地にとどまることを許されることになりました。ワンパノアグ族たちは入植者に、彼らがそれまで知らなかったトウモロコシという食物の育て方を教え、新しい土壌でよく育つ農作物を教えました。また、魚の釣り方、貝の採り方、森の中を音を立てずに移動して獲物を狩る方法なども教えました。
ワンパノアグ族は1年を通じて、土地がもたらす多くの恵みに対する感謝の祭事を行っていました。そしてピルグリムもまた英国で、収穫のときに感謝祭を行っていました。1621年の秋までには、入植者たちは新しい土地で暮らしていくことを学び、トウモロコシ、大麦、豆類、そしてカボチャなどの豊かな収穫を得ました。
多くの恵みへの感謝のために、彼らは感謝の祝宴と祈りのための特別な日を計画しました。彼らはワンパノアグ族を招待し、90人のワンパノアグ族は、入植者の収穫物と一緒にあぶり焼きにするために七面鳥と鹿肉を持って宴に参加しました。それ以外にも、貝や魚、うなぎ、コーンブレッド、スクワッシュ、ナッツ、クランベリーなどさまざまな食物が祝宴を飾りました。入植者たちはワンパノアグ族から、クランベリーやいろいろな種類のトウモロコシやスクワッシュの料理法を学んでいました。この最初の感謝祭には、ワンパノアグ族がポップコーンを持ってきたとも言われています。
その後も入植者は、秋の収穫を感謝の祝宴によって祝いました。1776年に米国が独立を宣言した後、議会は国全体が祝う感謝の日を設けることを提言しました。そしてジョージ・ワシントンはそれを11月26日とすることを提案しました。感謝祭が法定休日になったのはそのはるか後のことです。これは、1800年代半ばに活躍した著名な編集者サラ・ジョセファ・ヘイルの努力によるところが大きいと言われています。彼女は長年にわたり、感謝祭を国の祝日にする運動をしていました。南北戦争の終盤の1864年になって、彼女はリンカーン大統領を説得し、大統領は11月の最終木曜日を公式に感謝祭として定めることを宣言しました。。1941年には、11月の第4木曜日が連邦法定休日として宣言され、ほとんどの職場や学校は4連休となりました。
感謝祭の日付は年によって異なります。そのため大統領は毎年、その年の日付を法定休日として宣言する必要があるがあります。宣言の中で大統領は、1621年にプリマスで行われた最初の感謝祭の歴史的な行事とその意義に触れ、それを称えています。
感謝祭の分かち合いの精神を受け、今日では市民グループや慈善団体が、恵まれない人々、特にホームレスの人々に伝統的な感謝祭の食事を提供することが慣習となっています。各地域では、休日の期間中、恵まれない家庭のために、フード・ドライブを行って食糧を集めています。
七面鳥、トウモロコシ、カボチャ、スクワッシュ、ナッツ、そしてクランベリー・ソースは、最初の感謝祭を表すシンボルとなっています。これらのシンボルは、ピルグリムとメイフラワー号の絵と同様に、感謝祭の休日の飾りやカードに描かれています。また、ドライフラワーや色とりどりのひょうたんや「インディアン・コーン」と共に、オレンジや赤、茶色や黄色といった秋の色も、テーブルやドアの飾りによく使われている。これらはすべて、収穫と秋の季節を表すものです。
我が家は、七面鳥以外は定番の感謝祭料理です。毎年、ピルグリムとアメリカ先住民の心温まる協力に思いを馳せながら、秋の収穫に感謝しつつ感謝祭ウィークを過ごしています。
Monday, November 25, 2019
長女のアメリカの大学受験の途中経過(11月下旬の状況)
繰り返しになりますが、アメリカの大学受験は、日本のような一発試験とは異なり、GPA(高校4年間の全教科の成績)、SAT(長女はACT)に加えて、スポーツ、文化活動、ボランティア、インターン、そしてエッセイと、生徒の人間としての包括的なポートフォリオをよく見せる必要があります。日本のような一部の人間の能力(偏差値?)の客観的試験ではない分、不安だらけです。
人間の総合力を示す必要があります。そのため、家族によっては、小学生の時から、年に何十万円程度で「受験コンサルタント」を雇って、アイビーリーグに入るためのフォートフォリオ作りにいそしむ人もいます。
というのも、最近は、親が卒業生だからといって、「レガシー枠」で子供が簡単に親の大学に入れない傾向が出ているからです。複数のイェール大学卒の私の親友のお子さんは子供はイェール大学に入れませんでした。1人の親友はイェール大学にこれまでに億近い献金をしているにもかかわらずです。
余談になりますが、アメリカ人として学部生としてアイビーリーグに入ることは、本当に大変なことなんです。学校の成績(GPA)は高校4年間すべての教科で満点、SATも満点で初めて競争のスタートラインに立てるのが、ハーバードやイェール、そしてスタンフォードなんです。もちろんスポーツ枠は別ですが。
外国人としては外国人枠がありますので、日本人であれば、ある程度優秀で英語が相当できれば、アメリカの優秀な大学であっても合格の可能性はより高くなります。というのは、日本人で高校卒業後にアメリカの大学に入学を希望する方は中国人やインド人とく比べて極めて少ないからです。アメリカの大学は、多様性を極めて重視しており、「外国人学生」の「国籍の多様性」は「売り」なんです。したがって、もしアメリカ国籍を持たない日本人のお子さんが英語が相当できて、日本やアメリカの高校の成績やSATの成績がよければ、そのお子さんの受験者としての希少価値は相当高く、アイビーリーグでも合格する確率が高くなります。また、外国人受験者は、米国連邦政府の奨学金を得ることはできず、年800万円から900万円の授業料+寮費を全額払うため、大学からすると経営的にはお得意様というわけです。
長女はアメリカ国籍を持っているため、制度上、「日本人」として「外国人枠」でアメリカの大学に入ることはできません。親が生粋の日本人であっても長女は「アジア系米国人」として受験することになります。これは長女にとり不利なんです。なぜなら、全米にアジア系アメリカ人で優秀な学生はごまんといるからです。長女が「日本人」であることや「日系米国人」であることは全く考慮されません。一律「アジア系米国人」として見られるため、GPAやACTは満点でない長女は、どうしても「満点のアジア系米国人群(中国系やインド系に多い)」の次のレベルで争うことになります。
大学は、高校の成績やACTの成績以外に課外活動やボランティ活動などを考慮しますが、長女は、スポーツは女子バレーボール、文化系活動はステージ・クルーであり、ある意味一般的な活動です。長女の課外活動の「売り」は、女子では珍しいトロンボーンを中学生の時から吹いていることくらいです。
話は戻ります。長女は、他の子と同様、20校弱の大学を受験します。大学受験といっても、日本のように大学にいって試験を受けるわけではなく、行きたい大学に共通のアプリケーションをオンラインで送付するだけです。送付料は1校大体75ドルから80ドルとばかになりません。共通のアプリケーションではエッセイは1つだけ書くのですが、大学によっては1つから4つ程度の追加エッセイが求められます。
今後アプリケーションを提出することを考えている大学はあと10校あります。追加エッセイは少なくとも1つから4つ必要となりますので、高校の成績を保ちながら今後10から40ものエッセイを書くことは、長女としては相当負担になっているようです。長女は本当に大変そうで親としても心苦しいですが、心を鬼にして、エッセイを書き続けるよう、毎日叱咤激励しています。