Monday, November 25, 2019

長女のアメリカの大学受験の途中経過(11月下旬の状況)

今年アメリカの大学受験の長女。

繰り返しになりますが、アメリカの大学受験は、日本のような一発試験とは異なり、GPA(高校4年間の全教科の成績)、SAT(長女はACT)に加えて、スポーツ、文化活動、ボランティア、インターン、そしてエッセイと、生徒の人間としての包括的なポートフォリオをよく見せる必要があります。日本のような一部の人間の能力(偏差値?)の客観的試験ではない分、不安だらけです。

人間の総合力を示す必要があります。そのため、家族によっては、小学生の時から、年に何十万円程度で「受験コンサルタント」を雇って、アイビーリーグに入るためのフォートフォリオ作りにいそしむ人もいます。

というのも、最近は、親が卒業生だからといって、「レガシー枠」で子供が簡単に親の大学に入れない傾向が出ているからです。複数のイェール大学卒の私の親友のお子さんは子供はイェール大学に入れませんでした。1人の親友はイェール大学にこれまでに億近い献金をしているにもかかわらずです。

余談になりますが、アメリカ人として学部生としてアイビーリーグに入ることは、本当に大変なことなんです。学校の成績(GPA)は高校4年間すべての教科で満点、SATも満点で初めて競争のスタートラインに立てるのが、ハーバードやイェール、そしてスタンフォードなんです。もちろんスポーツ枠は別ですが。

外国人としては外国人枠がありますので、日本人であれば、ある程度優秀で英語が相当できれば、アメリカの優秀な大学であっても合格の可能性はより高くなります。というのは、日本人で高校卒業後にアメリカの大学に入学を希望する方は中国人やインド人とく比べて極めて少ないからです。アメリカの大学は、多様性を極めて重視しており、「外国人学生」の「国籍の多様性」は「売り」なんです。したがって、もしアメリカ国籍を持たない日本人のお子さんが英語が相当できて、日本やアメリカの高校の成績やSATの成績がよければ、そのお子さんの受験者としての希少価値は相当高く、アイビーリーグでも合格する確率が高くなります。また、外国人受験者は、米国連邦政府の奨学金を得ることはできず、年800万円から900万円の授業料+寮費を全額払うため、大学からすると経営的にはお得意様というわけです。

長女はアメリカ国籍を持っているため、制度上、「日本人」として「外国人枠」でアメリカの大学に入ることはできません。親が生粋の日本人であっても長女は「アジア系米国人」として受験することになります。これは長女にとり不利なんです。なぜなら、全米にアジア系アメリカ人で優秀な学生はごまんといるからです。長女が「日本人」であることや「日系米国人」であることは全く考慮されません。一律「アジア系米国人」として見られるため、GPAやACTは満点でない長女は、どうしても「満点のアジア系米国人群(中国系やインド系に多い)」の次のレベルで争うことになります。

大学は、高校の成績やACTの成績以外に課外活動やボランティ活動などを考慮しますが、長女は、スポーツは女子バレーボール、文化系活動はステージ・クルーであり、ある意味一般的な活動です。長女の課外活動の「売り」は、女子では珍しいトロンボーンを中学生の時から吹いていることくらいです。

話は戻ります。長女は、他の子と同様、20校弱の大学を受験します。大学受験といっても、日本のように大学にいって試験を受けるわけではなく、行きたい大学に共通のアプリケーションをオンラインで送付するだけです。送付料は1校大体75ドルから80ドルとばかになりません。共通のアプリケーションではエッセイは1つだけ書くのですが、大学によっては1つから4つ程度の追加エッセイが求められます。


これまで長女がアプリケーションを提出した大学4校は追加エッセイが必要な大学で、11つのエッセイを書いています。5校は追加エッセイが不要な大学でした。計9校にアプリケーションを送付したということです。

今後アプリケーションを提出することを考えている大学はあと10校あります。追加エッセイは少なくとも1つから4つ必要となりますので、高校の成績を保ちながら今後10から40ものエッセイを書くことは、長女としては相当負担になっているようです。長女は本当に大変そうで親としても心苦しいですが、心を鬼にして、エッセイを書き続けるよう、毎日叱咤激励しています。

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