次女は、これまで5つの大学に合格しています。
カリフォルニア大学(UC)デービス、UCサンディエゴ、UCアーバイン、スクリプス大学、そしてロチェスター大学の5校です。
「どこも受からなかったらどうしよう?」という不安から、「どの大学を選ぼうか?」という立場に変わり、親としても一安心です。
3月21日の夕方には、さらに嬉しい知らせが届きました。
なんと、次女は長女が通っているタフツ大学に合格したのです!
タフツ大学は、1852年に創立したボストン郊外にある名門私立大学です。研究機関としての名声を保ちつつも、リベラルアーツ教育に力を入れており、研究と教育の両方が実現されている稀有な大学と言われています。国際関係の分野では全米でほぼ不動のトップを誇り、国際関係学を専攻する学生が最も多いのが特徴です。国際関係学の専門大学院フレッチャースクール( Fletcher School of International Law and Diplomacy)は、現在でも世界をリードする外交官の育成に高い評価を得ています。1933年にアメリカで初めて国際情勢を専門とする大学院として設立されてからちょうど90年、外交における重要な教育内容は世界的に高く評価されています。フレッチャー博士の「外交官としての人材を育成するため、外交の基礎となる国際法の原則を徹底的に学ぶ」という信念は、現在でも学生と講師の間でしっかりと受け継がれています。
米国大学ランキング30位前後の名門大学です。
タフツ大学のキャンパスはアメリカのマサチューセッツ州、メドフォードとサマービルにあります。ボストンのダウンタウンから約5マイル(約8キロメートル)の距離にあります。公共交通機関にバスや地下鉄があり、都市部に近いので生活しやすい環境です。学生同士で外出するのにはもちろん、インターンシップや就職など学生にとってチャンスの多い街です。
なお、1年生と2年生は全員、キャンパス内に住むことが義務づけられています。
タフツ大学の卒業生はノーベル賞受賞者や知事、アカデミー賞受賞者などさまざまです。多くの卒業生がフォーチュン500社のCEOや創業者として活躍しています。
小説家の村上春樹さんが教鞭をとっていたこともあります。日本人として初めて国連職員になった明石康さんはフレッチャスクールの出身です。
タフツ大学には独特な伝統と歴史があります。その中でも
「イルミネーション・セレモニー」は有名です。大学創設者であるチャールズ・タフツに敬意を表すため、新入生はキャンパスでの最初の夜に学長の芝生にキャンドルを灯します。これはチャールズが大学創設時に受け継いだ土地に「灯りをともしたい」という思いがあったことに由来します。丘の上まで並べられたキャンドルにゆっくりと火が灯され、斜面が照らされる情景は幻想的です。そして卒業式の前夜に再び学生が集まり「丘に灯りをともす」ことで社会に飛び出す、というタフツ大学で代々受け継がれている伝統です。
タフツの公式マスコットはゾウの「ジャンボ」です。ジャンボは大学設立当時人気だったサーカスの看板ゾウでした。スワヒリ語で「大きい」を意味する言葉に由来し、ジャンボの名声のおかげで一般的な言葉として使われるようになりました。ジャンボの死後、初期の大学理事でありサーカスの主催者であったフィニアス・テイラー・バーナムが剥製にして大学の敷地に飾りました。ジャンボの剥製は、幸運の源と考えられ、大きな試合や試験の前などには、学生たちはジャンボの尻尾を引っ張ったり、牙の上に1ペニーを置いて、幸運を祈ったそうです。いわゆる願掛けですね。この尻尾は、1942年に剥製の修繕が行われた際に交換され、以前のものは大学図書館の記録保管書に収蔵されています。1975年に敷地が火事で焼失したときに、ジャンボの剥製も一緒に燃えてしまいました。しかし機転を利かせた1人がジャンボがいた付近の灰をかき集め、ピーナッツバターの瓶にジャンボの多くを保存することに成功しました。この瓶も、タフツ大学の運動選手やコーチにとり幸運のお守りになっており、大きな試合の前に瓶を撫でると勝つことができると信じられています。
タフツ大学では、学部課程と大学院課程とを組み合わせられるプログラム(Combined and Dual Degrees)を開講しています。5年間で学士号と修士号を取得できるのが大きな魅力です。
タフツ大学の学部生は5000人ちょっとだったので、一学年1250人程度でしたが、2021年から大学が方針を変え、学部生を最大6600人にすることにしました。数年後には一学年1650人となります。一学年400人の増加は大きな影響を与えます。クラスが取りにくくなったり、図書館がより混むことになります。また、寮の食堂の列も長くなるでしょう。
いずれにせよ、次女は、長女が通っているタフツ大学に合格したのですから、喜びもひとしおです。次女は理系ですが、長女のボーイフレンドも理系なので、次女は早速彼からタフツ大学に関する情報収集を始めたようです。
次女がタフツ大学に行くことが決まったわけではありませんが、次女が長女と同じ大学に行けば、本人も長女も親も安心でしょう。
果たして次女はどの大学を選ぶのでしょうか。
タフツ大学の合格通知