本年10月、米連邦準備制度理事会(FRB)は、米国の世帯が保有する平均純資産が2022年に初めて100万ドル(約1億5000万円)を突破したと発表しました。2019年の74万9000ドルから42%の大幅増となります。
これは、米国ではミリオネアが増えているということです。米国の約1600万世帯(12%強)が100万ドル超の資産を保有し、19年の980万世帯から増えています。また200万ドル超の資産を持つミリオネアは800万世帯近くあり、19年の470万世帯から増加しています。
ここで興味深いことは、100万ドル超の資産を保有するミリオネアは年収が15万~25万ドル(約2200万~3700万円)で、通常は富裕層ではなくアッパーミドルクラスと考えられている人たちです。
ビリオネア(資産10億ドル以上の富豪)が米経済の富を手中に収める中、ミリオネアたちは取り残されるどころか、過去3年間で上位10%の世帯よりも大きな富の増加を経験しているようです。
これら世帯の90%以上が直接または年金口座を通じて株式を保有し、87%は家を所有しています。
ミリオネアの資産は、不動産や株式、債券、銀行口座、年金口座、暗号資産(仮想通貨)であり、負債は、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカード債務、学生ローンのようです。
米国の経済は、確実にアッパーミドルクラスが拡大しています。大学で学位を取得し、年金口座にコツコツ貯金し、住宅を購入するなど、時間をかけて裕福になっています。このことは、35歳未満の世帯のうちミリオネアはわずか1%ですが、55~64歳の世帯では21%がミリオネアであることが証明しています。
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