Monday, November 28, 2022

次女のアメリカの大学のアプリケーション・プロセス:その1(11月26日現在の提出状況)

次女は現在高校の最終学年。いわゆるシニアイヤーです。

Early Decisionのアプリケーションの提出期限は11月1日でした。Early Decision は、合格すると進学する義務がある分、合格率は少し高まるので、自分の実力より少し高めの大学にアプリケーションを出すのが常識となっているようです。次女は、色々考えて、アイビーリーグのとある大学にアプリケーションを出しました。

Early Actionのアプリケーション提出期限も11月1日で、次女は、2つの大学にEAとしてアプリーションを出しました。

次女は、11月15日が提出期限であったある州立大学にもアプリケーションを出しました。この大学は、所謂「Safety」、つまり「すべりどめ大学」でした。また、同日が提出期限であったNY州郊外にある私立大学にもアプリケーションを提出。この大学は、全米トップクラスの良い大学です。ニューズウィーク誌では「新アイビー・リーグの一角」と評されています。

11月30日には、UCスクール(カリフォルニア大学)の締め切りを迎えます。UCスクールの各大学は皆優秀な大学で、次女は、5校を選び、すでに申し込んだようです。

12月1日に期限を迎えるのはボストン大学(Boston Unversity)です。次女は特待生(4年間の授業料と生活費をすべて出してもらえる)としての資格あるようで、アプリケーションを出すかどうか悩んでいます。

年が明けた1月上旬は、Regular Decisionの提出期限が目白押しです。

アメリカの大学進学において、最も難しいことは、日本の大学試験のように偏差値という、ある種一部の能力ではありますが、その範囲において客観的な基準(点数)がないことです。

アプリケーションに、高校の成績(GPA)、SAT/ACTの点数、高校の体育会系のスポーツチームでの活躍、高校の文化活動、ボランティア活動、インターンシップの経験、研究調査、エッセイなどが評価の対象となります。即ち、アメリカの大学は、GPAやSAT/ACTの点数だけで合否は決まりません。つまり客観的基準がないということです。それだけに、「なぜ自分がこの大学に合格し、友人は不合格になったのか。」「なぜ自分はあの大学に不合格になったが、友人は合格したのか。」について、誰にもわからないので、多くの高校生は、15〜20の大学にアプリケーションを出すと言われています。

どの大学にアプリケーションを出すかについては、まず、「Safety(滑り止め大学)」、「Target (実力相応大学)」、「Reach (ドリーム校/チャレンジ校)」に分けて、そのカテゴリーに、自分が関心のある大学や行きたい大学をはめ込んでこんで行きます。どの大学が如何なるカテゴリーに入るかについては、最新の合格率(acceptance rate)や、第三者機関(有名どころではUS News & World Report)が出す大学ランキング、または伝統的な評価などをもとに、自分の判断ではめ込みます。わからない場合は、高校のカウンセラーや教育コンサルタントに相談します。

この3つのカテゴリーのうち、「Target」のカテゴリーに入る大学を最も多く選ぶべきです。「Safety」、つまり滑り止めの大学は2校程度で良いと思います。しかし、よく考えてその2校を選ぶことをお勧めします。アメリカには、「Safety」の大学は無数にあるので、万が一行くことになってもぎりぎり後悔しない大学にすべきです。「Reach」、すなわちドリーム校は、多くても良いですが、あまり多くても、出願料(70ドルから90ドル)の無駄になるかもしれません。

私の相場観では、「Safety」は2校程度、「Target」も「Safety寄り」から「Reach寄り」の大学を含め10校程度は選んでおくべきでしょう。「Reach」は、自分の実力以上の大学ですが、3〜5校程度が常識でしょうか。

もちろん、上述の評価対象のどれを見てもアイビーリーグに入れる実力のある方は、アイビーリーグやスタンフォード大学のみにアプリケーションを出すかもしれません。それでも万が一のことを考えて、最低5校程度は「Reach」の大学にアプリケーションを出すべきでしょう。

Wednesday, November 23, 2022

アメリカの大学の授業料:支払いは続く

長女は、現在アメリカの大学の3年生です。

授業料とその支払いについては、これまで記してきましたが、先日、春学期分の支払いをオンラインで済ませました。1年間の必要な経費を整理して、再び記します。


長女のアメリカの大学の授業料他

大学3年生の授業料:6万3,804ドル=893万2,560円(1ドル=140円)

 秋学期の授業料 (tuition):3万1,902ドル

 春学期の授業料(tuition)3万1,902ドル

健康保険料:4,044ドル

ヘルスサービス料:1,022ドル

活動費:396ドル

合計6万9,266ドル


長女は、今はキャンパスの外でハウスシェアをしているので、住居費や食費は含まない授業料を中心とする必要経費は、6万9,266ドルです。これは今のレートで969万7,240円。円安のせいでかなり高額ですね。

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長女が大学よりもらっている奨学金や学生ローンについて記します。


返済不要の奨学金(grant):3万5,700ドル(約499万8千円)

学生ローン:5,442ドル

合計4万1,142ドル(約575万9,880円)

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大学の授業料関係経費と奨学金及びローンの差額は2万8124ドル。これが親がポケットから支払う金額となります。今の為替レートで393万7,360円。高額ですが、授業料の半分以上の奨学金をいただいているので、良しとするしかないです。

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残念ながら、大学関係経費は、これだけではありません。

以上に加え、シェアハウスをしている家賃と食費、光熱費などがかかります。


家賃:月975ドル、年1万1700ドル

食費込みのお小遣い:月200ドル、年2,400ドル

光熱費:年間500ドル程度

計1万4,600ドル


よって、大学の生活費には、年に1万4,600ドル(204万4千円)かかります。

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大学の授業料関係経費から奨学金及びローンを引いた額と「生活費」を合わせると、4万2,724ドル。今のレートで598万1360円。


大学から約500万円も奨学金をいただきながら、親が支払う金額が約600万円なんて、アメリカの大学はやはり高いです。

Wednesday, November 16, 2022

アメリカのハイテク企業、大量解雇の流れ

最近、「フェイスブック」、「ツィッター」など、アメリカのテック企業が大量に従業員を解雇しています。 


「ゴーファンドミー(GoFundMe)」は、10月下旬の朝、唐突に全社集会が開かれ、そこでCEOのティム・カドガンが大規模なレイオフ(一時解雇)を発表ました。


「ツイッター」の新たなオーナーとなったイーロン・マスクは11月上旬から、従業員の半数を解雇し始めています。


11月9日、「フェイスブック」と「インスタグラム」の親会社である「Meta(メタ)」が従業員の約13%にあたる1万1000人を削減すると発表しました。CEOのマーク・ザッカーバーグは行きすぎた事業拡張の過ちを認めました。


ライドシェアの「リフト(Lyft)」は700人、フィンテック大手の「ストライプ(Stripe)」は約1000人の解雇に踏み切リました。話題のフィンテック企業の「チャイム(Chime)」も、「OpenDoor」も、「ズィロー(Zillow)」も、「ダッパーラボ(Dapper Labs)」も、レイオフに踏み切った企業のリストはまだまだ続きます。


これらテック企業の大量解雇の原因は、人を雇いすぎたためと言われています。利益の急増を満喫していたテック企業は、パンデミックの巣ごもり需要がもたらした好景気が続くという思い込みから、ソフトウェアビジネスで最も争奪が激しい「人材」という貴重な資源を大量に抱え込むことで、事業を積極的に拡大しました。熾烈な人材争奪戦の中で、「グーグル」や「メタ」といった企業はエリート人材をどんどん獲得。急増する従業員数と、大学新卒者の就職人気ランキングの上位に長く君臨することは、成長性、資金力、名声を象徴する勲章のようでした。従業員にとってもテック業界で働くことは、仕事を超えたアイデンティティーとなっていました。


大学並みの豪華なキャンパスを構え、多数の特典や諸手当が提供される大手ハイテク企業に刷り込まれていたのは、そうしたメンタリティーです。ストックオプションの一攫千金で人生を変える富を手にするチャンスを従業員の鼻先にぶら下げる小規模なスタートアップ企業も似たようなものでした。


しかし、こうした慣行は今、テック業界に消化不良をもたらしています。今年に入ってからハイテク業界では10万人以上が職を失っています。上記の通り、人員削減は「メタ」、「セールスフォース」、「ブッキング・ドットコム」、「リフト」といった有名上場企業から、宅配サービスの「ゴーパフ」、金融プラットフォームの「チャイム」や「ブレックス」といった高い企業価値を持つ未上場企業まで広範に行われています。11月に16%の人員削減を行ったロケット会社の「アストラ」は昨年、従業員数を3倍に増やしたばかりだでした。


今年に入ってメルトダウンに見舞われている暗号資産(仮想通貨)業界では、企業価値の高い「クリプト・ドットコム」、「ブロックチェーン・ドット・コム」、「オープンシー」、「ダッパーラボ」といった企業が、ここ数カ月で人員を何百人と削減しています。


景気減速の兆候は今年春には現れていましたが、テック企業には過去何年にもわたって大量採用を続けてきたところが多く、対応が後手に回ったと言われています。


一時は時価総額が1兆ドルを突破した「メタ」は、過去3年で従業員を8万7314人に倍増させ、株式取引アプリの「ロビンフッド」は2020年と2021年に従業員数を6倍近く増やしていました。


今では多くの人々が、この景気後退は長引くと考えるようになっています。その背後にあるのが、景気後退をもたらしているマクロ経済的な要因です。過去10年にわたる低金利の中で投資家は、より高いリターンを求めて一段とリスキーな投資先に資金を振り向けるようになっていました。こうした投資家は利益よりも急速な成長を評価し、大きなリスクを取る企業に報いてきました。


そしてテック企業は近年、投資家から湯水のように流れ込むキャッシュと急成長する事業に対応し、営業やマーケティング、採用、企業買収、実験的なプロジェクトを通じた企業拡大に巨額の資金を費やしてきました。カネ余りが人員増を促し、人材の奪い合いに拍車をかけた格好です。


ベンチャーキャピタルが望む投資を正当化できるような速い成長を成し遂げるため、とにかく急いで資金を使わなければならないというプレッシャーがあったようです。


こうしてテック企業は、「肥大化」で有名な場所となりました。1日に数時間しか働かない従業員、無料のランドリー、マッサージ、有名シェフによるカフェテリアといった贅沢な複利厚生の存在が頻繁に話題となリマした。しかし、今年の春に「メタ」はランドリーサービスをはじめとする福利厚生のカットに動いています。


これまでならテック企業の人材は解雇されてもすぐに再就職先が見つかりました。空きのポジションが大量に存在したからです。しかし、今回のレイオフの波の中でも、全員にそれが可能なのかどうかはまだわからないそうです。


どうなることやら。。。

Tuesday, November 15, 2022

2024年アメリカ大統領選挙:トランプ前大統領、出馬を正式表明

アメリカ時間の11月15日、トランプ前大統領(76歳)の側近が、トランプ前大統領の2024年大統領選挙出馬に向けた書類を連邦選挙委員会(FEC)に提出し、同日夜、トランプ前大統領は、フロリダ州パームビーチの自宅(マーララーゴ)で、2024年大統領選挙への立候補を正式に表明しました。中間選挙でトランプ派の候補が敗れ、責任論も浮上する中での表明となりました。共和党、民主党の主要候補の中で、2024年大統領選挙に正式に出馬表明するのはトランプ前大統領が初めてとなりました。


11月8日に行われた中間選挙で共和党が予想されたほどの成果を上げられなかったことから、共和党の重鎮や資金面の支援者からは、トランプ前大統領から別の候補に移行すべきだとの声も上がっています。


もちろんトランプ前大統領は共和党支持者内で根強い人気と影響力を保っており、党候補指名レースで機先を制し、主導権を握る狙いがあると見られます。結果が出た上下両院選の計180人のトランプ前大統領の推薦候補のうち162人が当選を確実にしており、現時点での勝率は9割のようです。


アメリカの大統領は通算2期までと定められています。トランプ前大統領は1期4年しか務めていないため、立候補資格があり、大統領経験者が返り咲きを果たせば、1892年の大統領選で勝利したクリーブランド氏以来、132年ぶりとなるそうです。




アメリカの2022年中間選挙

アメリカでは、11月8日(火)に中間選挙が行われました。バイデン大統領が誕生してから2年目の連邦議会選挙(及び知事選挙)のため、バイデン政権に対するアメリカ国民の評価が明らかになる選挙です。そして、2年後の2024年大統領選挙の行方を占う材料になります。


中間選挙は、4年ごとの大統領選挙の中間の年に実施されるためこう呼ばれます。アメリカの連邦議会は上院と下院の2院制で、中間選挙では下院の全議席と上院の3分の1の議席が改選されます。下院は各選挙区から議員1人を選出する小選挙区制で、各州への議席の割り当ては10年ごとに実施される国勢調査に基づき決まります。上院議員は人口の多少に関係なく各州2人で、州は50あるので定数は100議席です。州知事などの地方選挙も中間選挙に併せて行われます。選挙の日は11月第1月曜日の翌日の火曜日と決まっています。


今年の中間選挙は、上院選(定数100)は非改選を含めて民主党が50議席、共和党が49議席を固め、上院議長を兼ねるハリス副大統領の票を合わせて民主党が事実上の多数派を維持しました。残る1議席のジョージア州では12月6日に決選投票が行われます。


上院は民主党が過半数を制したため、バイデン大統領にとっては今後2年間、連邦裁判所を自らが指名する判事で満たし、政権スタッフをほぼ自分の思うように選ぶことが可能になりました。民主党にとり特に重要なことは、連邦最高裁で判事の予期せぬ引退や死亡によって空席ができた場合、バイデン大統領が指名した候補が後任に就くのを共和党は阻止できなくなることです。


下院選(定数435)は接戦が続いており、野党・共和党が議席を伸ばし、多数派の奪還に近づいています。共和党は過半数(218)まで1議席となる217議席を固めたようです。与党・民主党は207議席で、残る11選挙区の開票作業に注目が集まっています。


改選前、民主党は下院で220議席を確保していました。共和党が多数派となれば4年ぶりで、政権与党と下院の多数党が異なる「ねじれ」となり、バイデン大統領は政権運営に苦労することが予想されます。


「ねじれ」状態になれば、予算案や法案を成立させるために共和党の賛成が必要となるため、バイ政権の主要課題のうち気候変動対策や銃規制など党派色の強い政策は停滞が見込まれます。懸案のインフレ対策については、バイデン政権はバラマキ型経済対策を打ち出すことは難しくなりそうです。要するに、政策の実現には共和党の協力が必要になり、バイデン政権は厳しい政権運営を迫れれるでしょう。他方、共和党が内部的な不和から下院を効果的に掌握できない状況が出てくる可能性はあります。


今回の中間選挙は郵便投票を含む期日前投票が前回2018年中間選挙より2割ほど増えたため、これまでに比べて大勢判明までに時間がかかっていました。投開票日から1週間経っても決着していないのは異例のようです。






Sunday, November 6, 2022

次女のFAFSAとCSS Profileの提出

以前、FAFSAとCSS Profileについて、説明しました。

FAFSA:

https://lifeinwestchesternyusa.blogspot.com/2022/02/fafsacss-profile-1fafsa.html


CSS Profile:

https://lifeinwestchesternyusa.blogspot.com/2022/02/fafsacss-profile2css-profile.html


簡単に言えば、FAFSA(Free Application for Federal Student Aid)は、アメリカ連邦政府の助成金制度でアメリカ教育省に提出する書類です。州の個々の大学、または私立の奨学金プログラムも、この申請書に記載されている情報に基にしています。毎年約2,000万人の学生がFAFSAを提出し、1,300万人を超える学生が、アメリカ教育省から1,200億ドルを超える助成金、低利融資を受けています。


CSS PROFILEは、College Board(非営利の大学進学情報・テスト機関)に提出する書類です。


これらの書類には親の年収から自動車ローンの支払いに至るまで、細かい質問がいくつもあって、それを基にいくら位の奨学金を出せるかが算定され、本人の志望大学に連絡されます。


大学側は、出願者の成績やエッセイ、推薦状などをもとに、まず入学させることを決めた上で、合格者の経済状況を考慮します。その際に、このFAFSAや CSS PROFILEの内容を参照します。


大学の入学管理担当者は、国から貰える奨学金に加えて、将来本人が返せる可能性のあるローンを算出します。もちろん合格者の親が出せる金額も考慮に入れて、さらには大学側から出せる奨学金も決めます。


大学によっては、大学側が出せる奨学金の上限があります。成績が素晴らしいため是非入学させたい学生ですと、大学からの奨学金の額がもっと大きくなります。


FAFSAの受付開始日は大学進学前年の10月1日です。締め切りは、次の3種類があります。


連邦の締め切り:大学進学の年の6月30日。

大学の締め切り:締め切りは学校によって異なるため、大学のWebサイトを確認するか、志望大学の学資援助事務所に連絡して、FAFSAを提出する必要がある時期を確認する必要があります。

州の期限:州によりFAFSA期限が異なるため州に確認する必要があります。


学資援助は先着順で行われることが多いため、できるだけ早く申請書を提出した方が良いということです。


なお、来年大学に進学する場合の締め切りは、早いです。次女のEarly Decisionプロセスでアプリケーションを提出した大学のFAFSAの締めりきは、アプリケーション提出期限と同じ11月1日でした。FAFSAとCSS Profileは、親の財政状況を記入する欄が多いため、親が記入してもよいため、私が記入し、10月31日に提出しました。


私は、長女のFAFSAとCSS Profileを過去3年間毎年提出してきたので、勝手がわかっており、次女の初めての記入もすんなり終わりました。


来年、次女は大学1年生となりますが、次女は大学4年生ですので、連邦政府や大学からのエイドを多くもらえると少し期待しています。

Wednesday, November 2, 2022

次女、Early Decision/Early Actionプロセスでアプリケーション 提出!

アメリカの大学のアプリケーション提出には、一般出願(Regular Decision:RD)プロセスと早期(Early)出願プロセスがあります。さらに早期提出プロセスには、Early Decision(ED)とEarly Action(EA)があります。

 

EDは、「合格したら必ずその大学に入学する」という約束を交わす出願方法です。「合格したら必ず進学する」という条件が付いています。


EDで出願するのは、自分がどうしても行きたいと考える大学1校のみで、いわば「単願受験」ということになります。なお、他の大学へは、通常のRDであれば出願してもかまいません。

 

ED受験生は、合格通知を出せば確実に入学が見込めるため、大学にとってありがたい存在です。そのため、アイビーリーグや難関リベラルアーツカレッジなど、RDプロセスでのアプリケーションを提出した場合の合格率が低い大学でも、EDで出願すると合格率が少なからず上がります。

 

大学の中には、ED受験生を優遇する大学があります。一般プロセスよりも合格率が60%以上あがる大学(アメリカン大学など)から20%以上あがる大学(クレアモントマッケナ大学など)があります。一方で、一般プロセスとEDプロセスの合格率に大きな差がない大学もあります。


Early Decisionのアプリケーション提出期限は、多くの場合、11月1日までで、合否の結果は12月中旬からクリスマスまでにもらえます。Regular Decisionの提出期限は、翌年の1月1日や2日であり、合否の結果は3月以降もらえます。


よって、EDプロセスで12月中旬に合格すると、合格した大学に進学する義務がありますから、1月1日までのRDプロセスを使ってアプリケーションを出す必要がなくなります。


RDプロセスでは、通常15前後、多い人は20近くの大学にアプリケーションを出しますが、アプリケーション提出料は一校70ドル前後のため、かなりの出費となります。したがって、EDを使って願書を出してクリスマスまでに合格が判明すると、他のアプリケーションを提出必要がなくなり、財政的負担が軽くなります。


早期出願プロセスには、Early Decision の他にEarly ActionプロセスがありますEarly Actionの場合、Early Decisionのように合格したら必ずその大学に入学しなければならないという制約はありません。したがって、Early Actionでは複数の大学に出願できます。Early Actionのアプリケーションの提出期限はEarly Decisionと同じ11月1日までという大学がほとんどです。Early Actionを使ってアプリケーションを出した場合の合否の連絡は、Early Decisionと同様に12月中旬頃ですが、Early Decisionと異なるのは、入学する義務ないことと、入学の意思を決定する時期は、Regular Decisionと同様の時期(だいたい5月1日)です。


Early Actionで出願して、複数の大学から合格をもらえれば、その中からじっくりと入りたい大学を選ぶことができますし、早めに合格をもらえれば、残りの高校生活を安心して過ごすこともできます。


さて、次女ですが、とうとうEDプロセスを使ってアプリケーションを出す大学を一校に絞りました。また、合格しても進学する義務はないが、合否の判定を早く行ってくれるEarly Action(EA)プロセスの期限も同じあるため、EAプロセスを使ってアプリケーションを提出する大学も4校に絞りました。


EDとEAの期限は11月1日ですが、より正確にいえば、10月31日午後11時59分59秒前までにアプリケーションを出す必要があります。アプリケーションの提出方法は、Common App (Common Application)という、各大学に出願する際に共通願書として使用できるオンラインシステムを使います。


Common Appの入力情報はそんなに難しくなく、淡々と埋めていくだけです。ただ、両親の年収など財政事情等も入力する必要があります。エッセイも一つだけですので、次女は、推敲に推敲を重ねて準備したようです。


問題は、多くの大学は、追加のエッセイを求めていることです。次女のEDの大学は追加エッセイを3つ、EAの4つの大学も、それぞれ3つずつ追加エッセイを求めています。次女は、余裕を持って準備をしていたので、なんとか間に合ったようです。


10月31日、次女は、Common Appを通じて願書を提出しました。EDの大学が求めている追加エッセイ3つも提出。4つのEAの大学が求めている追加エッセイもそれぞれ提出しました。このアプリケーションで次女が行く大学が大きく左右されます。


結果は、「神のみぞ知る」です。親としては「祈る」しかないです。