Thursday, January 4, 2024

2024年 史上最大の選挙の年?

2024年は、世界50か国以上で国政選挙や地方選挙が実施されるそうです。これらの国の人口を合計すると42億人に上り、特に世界で最も人口の多い10か国のうち7か国が選挙を行います。史上最大の選挙の年となります。

まず、バングラデシュでは、1月7日に選挙が行われます。最大野党のバングラデシュ民族主義党(BNP)が選挙のボイコットを表明したため、シェイク・ハシナ首相の5期目の続投はほぼ確実となっています。

1月13日には、台湾で総統選挙が行われる予定です。世論調査では、親米派の頼清徳副総統がリードしています。

2月は、世界第4位の人口を有するインドネシアで大統領選挙が実施されます。現職のジョコ・ウィドド大統領には3期目の立候補資格がないため、新たな指導者が選出されます。

同じ2月に、人口で世界第5位のパキスタンでも総選挙が実施されます。パキスタンはイムラン・カーン元首相の失職と逮捕につながった憲法危機からの脱却を目指します。

ロシアでは、3月15日から17日までの3日間、大統領選挙が実施されます。現在、プーチン大統領を含め11人が候補に名乗りを上げています。プーチン大統領は今回の大統領選挙で5選に挑むことになります。プーチン大統領は2000年にロシア大統領に初めて選出され、2008年まで2回の任期を務め、2012年に再び大統領に当選した後、2018年に再選され、第4期目に成功しました。今回再選が確定すれば、少なくとも2030年まで権力を維持することになります。

イランは3月に議会総選挙が実施される予定です。2022年、クルド系女性のマフサ・アミニ(22)が服装規定違反の疑いで道徳警察によって逮捕された後に死亡したことを受け、全国規模の抗議デモが行われました。抗議は聖職者による支配の転覆を求めるようになり、40年続くイラン体制への最大の挑戦となりました。抗議デモは、当局が激しい弾圧を開始して死者500人以上、逮捕者約2万人を出してから下火になっています。それ以来、初の選挙となります。イランでは、1979年のイスラム革命以来、定期的に大統領選と議会選挙を実施してきました。しかし、候補者は聖職者団体の吟味を受け、イスラム共和国に忠実ではないと判断されれば資格を取り消されますし、さらにアリー・ハメネイ最高指導者がすべての主要な政策について最終的発言権を有しています。2020年に行われた前回の選挙では、候補者の約半数にあたる7000名以上が資格を取り消されました。この選挙の投票率は1979年以来過去最低で、有権者の約42%が投票しました。

5月以降には、南アフリカで選挙が実施されます。シリル・ラマポーザ大統領率いる与党アフリカ民族会議(ANC)は、1994年のアパルトヘイト(人種隔離)政策撤廃以来続いているANC政権の維持を望んでいます。

世界最大の人口を擁するインドは、6月までに総選挙を実施する予定です。ナレンドラ・モディ首相率いるヒンズー至上主義の与党インド人民党(BJP)は「インド国家発展包括連合(INDIA)」と称する野党連合に対抗し、3期目の政権確保を目指しています。インドの登録有権者数は、昨年初頭時点で9億4500万人でした。インドの有権者数は10億人を超える可能性があります。

メキシコでは6月に大統領選が行われます。クラウディア・シェインバウム前メキシコ市長と野党連合を率いるソチル・ガルベス上院議員の事実上の一騎打ちとなりますが、現職のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領の側近であるシェインバウムがメキシコ初の女性大統領に選出されることがほぼ確実とみらています。

同じ6月には、欧州連合(EU)でも欧州議会選挙が実施されます。欧州では戦争中のウクライナに対する支援を続けることに反対を表明する右派政党もあり、選挙の結果はEUの対ウクライナ支援に大きな影響を与える可能性があります。

11月には、米国で大統領選挙と連邦議会選挙を控えています。2020年同様、現職のジョー・バイデン大統領がドナルド・トランプ前大統領と直接対決することになるでしょう。

2024年は世界に目が離せません。

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