Tuesday, January 2, 2024

連邦下院議員選挙:ノースカロライナ州の状況と影響

本年11月の連邦議会下院の議員選挙において民主党は、ノースカロライナ州で大きな壁にぶち当たるようです。

その理由は、ノースカロライナ州議会の共和党議員は昨年10月に区割り計画を承認し、同州の連邦議会議員は、共和党が14人の議員から少なくとも3議席、場合によっては4議席を獲得する可能性があるからです。それだけで下院での民主党の過半数割れは倍増します。

新しい選挙区割りにより、民主党の有権者が共和党の有権者に圧倒的に劣り、現職議員が現職の議席を維持する可能性はほとんどなくなったとみられています。それが理由かはわかりませんが、ここ数週間で、3人の民主党の連邦下院議員、すなわちキャシー・マニング議員 キャシー・マニング議員、ジェフ・ジャクソン議員、ワイリー・ニッケル議員は、今期限りでの引退を表明しました。また、4人目の民主党議員であるドン・デイビス議員は、再選をかけた選挙戦でさらに厳しい逆風に直面しているようです。

民主党は、ノースカロライナ州の再編成をもたらした政治的ゲリマンダーを非難しています。

マニング議員は2022年、グリーンズボロ選挙区で9ポイントの大差をつけて勝利しましたが、新しい選挙区はグリーンズボロの大部分と西側の10の田舎郡をテネシー州境まで一括しています。その結果、26ポイントもの差がついているようです。

ノースカロライナ州は、州の政治を反映しているとは言い難いと指摘されています。州の政党登録者数は、民主党(43%)、共和党(41%)とほぼ同数でです。連邦下院14議席のうち、共和党が7議席、民主党が7議席を占めています。

この対称性は、2022年の選挙に向け、民主党が多数を占める州最高裁が、共和党州議会議員によって作成された共和党に大きく有利な区割りを破棄したことで確保されていました。

その後、共和党が州最高裁の支配権を獲得しました。そして本年、共和党が過半数を制す州最高裁は以前の判決を破棄し、共和党に有利になる、有権者ID法の制定と2024年の新しい区割りを許可しました。

この判決を支持する人々は、有権者の声が選出された州議会議員を通じて反映されることを保証する常識的な判決だと評価しています。

公民権団体、投票権擁護団体、民主党など、ノースカロライナ州の区割り変更に反対する人々は、共和党が有権者を黙らせるために権力を乱用していると非難しています。

2024年の選挙結果への全体的な影響はまだわかりません。共和党は現在、連邦議会下院全体で3議席のぎりぎりの優位を保っています。本年11月の連邦議会下院選挙では、ある程度競争が激しい議席は74議席と言われています。そのうち25議席は、どちらの党の議員も勝利する可能性がある「トスアップ」選挙区と言われています。そのうち15議席を共和党が、10議席を民主党が占めています。この数字からすると、民主党の多くは、ノースカロライナ州での議席減をカリフォルニア州、ニューヨーク州、さらにはアラバマ州などでの議席増で補い、下院の主導権を奪還する可能性は十分にあると言われています。

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