1月21日(日)、2024年アメリカ大統領選挙の共和党候補者であるデサンティスフロリダ州知事は、大統領選挙からの撤退を表明しました。彼は、かつて有望視されていましたが、突然、大統領選挙運動の終わりを告げることになりました。
デサンティス候補は、予備選のアイオワ州を大勝し、ニューハンプシャー州を駆け抜け、党の新しい顔として共和党の指名を獲得するという戦略を描いていたようです。
しかし、アイオワ州では2位に甘んじ、ニューハンプシャー州では1桁台という厳しい世論調査の結果を得ていました。デサンティス候補は日曜日の午後、大統領選から離脱し、ドナルド・トランプ前大統領を支持するとして、「勝利への明確な道筋がないのであれば、支持者にボランティア活動や寄付を求めることはできない」と述べました。
デサンティス候補は、フロリダ州での人気を全国区にし、トランプの特徴である混乱を生じさせることなく、孤立主義と文化保守主義という政策を継続できることを共和党に示そうとしていましたが、あっけない幕切れとなりました。
デサンティス陣営にとっての大きな誤算は、デサンティス候補が個人的なレベルで有権者とつながることができなかったことです。また、全国レベルの経験豊富なアドバイザーに恵まれていなかったようです。地元フロリダ州タラハシーの共和党オペラティブか、X(旧ツィッター)が大好きで、非常に偏狭で現実離れした世界以外にほとんど基盤を持たない「New Right」の人たちのみに囲まれていたようです。
1年余り前、地元での知事選に大勝した再選したデサンティス候補は、その実績と巨額の資金調達によって、トランプ離れを熱望する共和党の次の大物となる保守派の新星と見られていました。
しかし、その後、徐々に自滅していきました。
一方で、4件で91件の刑事告発がなされたトランプ前大統領は、かつてないほど強くなっていました。資金調達の記録を塗り替え、世論調査で次々と順位を上げ、自分を殉教者と銘打って選挙戦を展開しています。
まず、45歳と若いデサンティス候補は、23年5月の大統領選への出馬を、若くてテレジェニックな家族を対面イベントで紹介するのではなく、X(旧ツィッター)で出演させるという、大きな過ちをおかしました。
デサンティスは数ヶ月後には支持を失いはじめました。昨年7月までに、デサンティス陣営はレイオフ、選対本部幹部の交代を行いました。
極めつけは、23年11月、デサンティス候補を支援するスーパーPAC「ネバー・バック・ダウン」をめぐる内部抗争がリークされたことです。
それよりもデサンティスの最大の誤算は、19年までさかのぼります。資金集めの文書を流出させたという告発を受けて、デサンティス側近で政治工作員のスージー・ワイルズ氏を解雇したことです。ワイルズ氏は、文書の流出を否定しました。トランプ前大統領はその後、フロリダで深いつながりを持つベテラン工作員であるワイルズ氏を雇い、クリス・ラシヴィタ氏とともに大統領選挙キャンペーンを運営させました。彼らは共に、規律正しく整然とした、トランプらしくない選挙戦を展開しました。
また、デサンティス州知事元側近のジャスティン・カポレール氏、州知事元次席補佐官のジェームズ・ブレア氏、フロリダ州担当のブライアン・ヒューズ氏など、デサンティス候補が解雇したベテランの専門家を招き入れたこともトランプ前大統領の強みが増しました。
実は、デサンティス候補から切り捨てられ、トランプ前大統領に雇われた同候補の側近たちが、同候補の失脚を画策したと言われています。
トランプ前大統領とデサンティス・フロリダ州知事が同じ支持基盤を持っていますが、その基盤はそもそもトランプ前大統領が築き上げたものです。
デサンティス候補はもっとトランプ前大統領に批判的であるべきであったという意見もありました。というのは、トランプ支持者を取り込もうとすることは不可能だからです。トランプ前大統領とトランプ支持者の結びつきは、実は、主義主張やアメリカ第一主義ではなく、トランプ前大統領に対する感情的なものです。トランプ支持者を納得させる論理はないと言われています。
で崩壊したか
かつて有望視された彼の立候補は、日曜日、突然終わりを告げた。
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