長女は大学に入り、次女はボーディング・スクールに行ったため、いわゆる子供が巣立ち、我が家が空になった状態です。夫婦2人の生活となり、なんだか寂しさを感じています。英語では、Empty Nest Syndromeという言葉があり、日本語でも「空の巣症候群」という医学用語となっています。英語のEmpty Nest Syndromeは、一般的に、子供たちが大学進学等により初めて家を離れたことにより、親が感じる孤独感をさし、医学的にはそれほど重い症状であると捉えられていないのに対し、日本語の「空の巣症候群」は、子どもが家を出たり結婚したりしたときに、多くの女性が感じる憂うつで不安になる苦しみの一般的な信念を表す言葉とされています。
アメリカでは、子供が家族の家から出ることは、一般的に普通で健全なイベントです。したがって、Empty Nest Syndromeの症状は出ないことが多いとされています。もちろん、寂しさを感じたり、親としての目的感喪失につながることもあり、子供が巣から出ることにより、親はその現実を受け入れる必要があります。この症状は専業主婦に最もよくあらわれる症状と言われています。
日本では、完全に「母親にでる症状」と見られています。子供が自立し、夫は仕事で忙しく構ってくれず、夫婦生活もないに等しくなり、涙もろくなり、夫の定年が近いというと、退職、即離婚といった方に展開していくこともあるそうです。
今の時代は、FaceTimeなどがあり、大学や高校の授業が実際に始まるまでは、寮に入った長女や次女とはほぼ毎日やりとりしていました。テキストでのやりとりは更に多いです。勉強のためのアプリやネット上での生活必需品の買物のお金を、親が負担するのか、子供のお小遣いから負担するのかを確認することも多いです。子供としては、お小遣いを減らしたくないので、あれこれ理由をつけて親に払わせようとします。親としては、目の中の入れても痛くない子供が一人で頑張っているし、こうして連絡をくれているので、その対応はかなり甘くなり、なんでも負担してあげたくなります。子供はそのことを知っており、うまく甘えながらお願いしてきます。親は、その子供の魂胆を十分に知っているのですが、子供の戦術にわざと嵌ってあげて、負担してあげます。このようなやりとりが、Empty Nestの寂しさを紛らしているのかもしれませんね。
娘二人が我が家から巣立ってから、気づいたことがあります。「家の食材が減らない」ことです。食事を作る量も、洗濯の量も半分以下になります。子供との喧嘩や言い争いもなくなり、夫婦で喧嘩することも少なくなりました。今から思えば、夫婦間の喧嘩は、子供に関することが多かったのかもしれません。
子供も巣立ち、気分転換に、自家用車を2台とも買い換えました。毎朝、高校に送くる時に使っていたトヨタ・シエナという大きなバンは、レクサスRX350に買い換えました。シエナは、本当によく頑張ったと思います。家族でメイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州、ペンシルベニア州、ニュージャージー州、デラウエア州、メリーランド州などをこの車を使って旅をしました。娘2人のバレーボールのバーシティ・チームや、クラブ・チームの練習や試合のために娘だけでなく、娘のチームメートも一緒に送り迎えしてあげたことは良い思い出です。
レクサスRX350は、シエナより少し小さめで軽く、排気量はシエナと同じ3.5Lですが、馬力はシエナの266馬力と比べ295馬力もあるのでパワーが違います。2台目は、もともともフォルクスワーゲンのジェッタという車でしたが、購入2年後にホンダ・シビックに買い換えました。このシビックは、小さなライ市では小回りに長けているので、買い物の際に本当に活躍しました。小さな駐車スペースでも問題なく、Uターンもハンドルを切ることなくできるので大好きでした。シビックに変えて今回買ったのはレクサスIS250C。排気量1.8L・140馬力のシビックと比べ、大きさは同じくらいですが排気量2.5L・204馬力もあり、運転していて本当に快適です。
早速、ボルチモのマクヘンリー要塞や、アナポリスの海軍兵学校の視察のために夫婦でレクサスIS250Cに乗ってドライブしました。マクヘンリー要塞は、米英戦争中の1814年9月13日、チェサピーク湾に侵入したイギリス海軍の艦隊がボルティモア港を攻撃して来たときに、防衛に成功したこと知られた有名な場所です。先月行われた共和党全国大会3日目に、ペンス副大統領がこの要塞から演説したしました。フランシス・スコット・キーが詩「星の煌く旗」(The Star-Spangled Banner)を作ったのがこの砦に対する艦砲射撃の時のことであり、イギリスの歌「天国のアナクレオンへ」のメロディを付けられて、アメリカの国歌になったことは有名です。ここは「アメリカ国歌の生誕の地」というわけです。
アナポリスでは美味しいシーフードを食べました。蟹やエビを堪能したわけですが、その時の写真を娘たちにテキストで送ったら、ホノルルの次女から、日本語で「なんで?」という面白い返答が来ました。私からは、「お父さんとお母さんは旅行中!」と応えておきました。次女からすれば、お父さん・お母さんが仲良く旅行していることにびっくりしたようです。笑
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