Monday, March 28, 2022

ワシントンDCの桜

 先週、ワシントンDCのポトマック河畔(タイダル・ベイスン)の桜が満開でした。3月22日(火)夕方と3月25日(金)早朝に鑑賞してきました。

ポトマック河畔の桜並木は、世界の名所の一つになっており、この桜を堪能するために、多くの人で賑わっていました。鑑賞している人々は老若男女で多様性に富んでいました。同じもの(桜)で感動している彼らの姿を見ると、桜が本当に人々を結びつけているんだなと感じました。

当地の人々を感動させているポトマック河畔の桜は、110年前に当時の尾崎東京市長からワシントンDCへの贈り物であることは有名です。1910年に2000本の桜をワシントンDCに贈りましたが、到着した時には、桜が害虫に汚染されており、焼却を余儀なくされました。

その2年後の1912年、尾崎東京市長(兼衆議院議員)は、再び桜3020本を贈りました。横浜からシアトル経由で1912年3月26日にワシントンDCに到着。翌3月27日にポトマック河畔で式典が行われ、ヘレン・タフト大統領夫人と日本大使珍田(ちんだ)子爵夫人最初の2本の桜の植樹を行いました。この日から数えて今年は110年というわけです。実は、この2本の木は未だに生きており、それは美しい花を咲かせていました。

このように、多くの人々を感動させるポトマック河畔の美しい桜並木は、日米親善の生きる証でもあります。

世界に目を向けると、現在、ウクライナは大変なことになっています。桜の美しさを鑑賞できる平和のありがたみを感じるとともに、全世界の人々が安心して桜の美しさに感動できるような世界になることを願うばかりです。

 





















Saturday, March 26, 2022

アメリカで1人で生きていく準備

妻は、11月23日に永住者としてアメリカに入国。本年8月からは、メリーランド州から少し離れたある州の私立大学の大学院に通う予定です。一方で、私は、本年夏には東京に異動になる可能性があります。


私が東京に転勤で帰ることになると、妻は、本年8月からアメリカで1人で生きていくことになります。そのためには、銀行口座開設、アパート契約、光熱費の契約、テレビやインターネットの契約、免許証の取得、車の購入、納税手続きなど、全て自分で行う必要があります。


妻とは、結婚後、カリフォルニア州ロサンゼルス市1回、ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン1回、ニューヨーク州ウエストチェスター郡ライ市1回、メリーランド州モントゴメリー郡ベセスダ市1回ほど一緒に生活してきましたが、賃貸住宅、車、光熱費、インターネットなどの契約は、全て私名義で行ってきました。


しかし、本年8月からは違います。妻は、全て自分の名義で行う必要があります。


2002年にロサンゼルス市に住んでいた頃、妻はソーシャル・セキュリティ・カード(=ソーシャル・セキュリティ番号)を取得しました。同じ時期に、クレジット・カード(アメリカン・エクスプレス・カード)も自身の名義で取得できました。それ以降、妻は、買い物は全部自身のクレジット・カードを利用するので、妻のアメリカにおけるクレジット・ヒストリーはかなり高い評価となっています。


今年に入り、妻は、自身の銀行口座を開設しました。その際、銀行が発行するクレジット・カード(VISAカード)も取得しました。これでアメリカのクレジット・カードは、AMEXとVISAカードを持つことになり、生活には困らないでしょう。


今週、私の名義となっている2台の車のうち1台(2010 Lexus RX 350)を妻の名義に変えました。まず、3月21日(月)にメリーランド州のMVA(Motor and Vehicle Administration)が指定する修理工場で車検を行ってもらいました。車検後、所要経費262.78ドルを払い車検証をもらいました。


3月24日(木)には、メリーランド州ケンプ・ミルにあるMVA(Motor and Vehicle Administration)に行きました。そこで、車両登録申込書、私の車両権利書(Vehicle Title)、車検証、妻の免許証を見せ、必要な手続きを行いました。妻は、最後に345ドルを支払い、その場で新しいメリーランド州のナンバープレートを入手しました。


345ドルの内訳は、車両権利関連費(Title Base Fee):100ドル、車両登録料(Registration Fee):187ドル、図柄入りナンバープレート(Vehicle Plate Fee):20ドル(注)、税:38.40ドルです。

(注)今回妻が選んだナンバープレートは、チェサピーク湾の図柄が入った特別なナンバープレートで、このプレート取得のために払った追加料金20ドルは、チェサピーク湾の環境を守るためのチェサピーク湾基金(Chesapeak Bay Trust)に寄付されることになります。


今回、車の所有権を私から妻に移行するだけで、計607.78ドルもかかったことになります。しかし、妻は、グリーンカード、ソーシャル・セキュリティ番号、メリーランド州の免許証、銀行口座に加え、自分名義の車を持ったことになり、今夏からアメリカの大学院に通う準備は整ったと思います。


Thursday, March 24, 2022

アメリカの大学のスプリング・ブレイク/ Spring Break(≠ 春休み)

長女は今週から大学が「スプリング・ブレイク」に入り、今週月曜(3月21日)から大学の親友の両親が所有するハワイ州オワフ島東部にあるカイルア市の別荘で、大学の友達8人と優雅に過ごしています。ビーチが目の前にある大きな別荘で、敷地内に両親の家とは別の「離れ」のゲストハウスが二つあり、それぞれのゲストハウスは寝室が4部屋もあるそうで、信じられないくらい広大な敷地なんだそうです。お隣さんの別荘は、なんと元プロレスラーで今ではハリウッドスターになったドウェイン・ジョンソンさんの別荘とのこと。

次女は、高校の「スプリング・ブレイク」中は寮から出たいということで、ハワイ州オアフ島ホノルルのホテルで同級生と過ごしています。長女は、ボストンから到着した3月21日の夜は、次女のホテルに泊まりました。

さて、この「スプリング・ブレイク」ですが、アメリカの大学は3月後半に1週間ほどある休みで、アメリカの大学生にとっては単なる「春休み」とは異なる意味を持っています。


「スプリング・ブレイク」は、第二次世界大戦前にアメリカの北東部のコルゲート大学の水泳部がフロリダ州フォート・ローダーデールに合宿したことが始まりのようです。「スプリング・ブレイク」の場所は、暖かい場所である必要があるので、フロリダ州の都市に北東部や中西部の大学生が集まるのは、至極自然なこととなります。


1960年、フォート・ローダーデールを舞台にした映画「Where the Boys Are(注1)」が公開され、「大学の春休みをフロリダ州のフォート・ローダーデールで過ごすことが、粋なスプリング・ブレイクの過ごし方」というイメージが出来上がったのでしょう。

(注1)https://youtu.be/tKyZKNNWngo


大リーグのニューヨーク・ヤンキースも1962年から春季キャンプをフォート・ローダーデールで行うようになりました。ヤンキースは、この街での春季キャンプを1995年まで続けました。


カリフォルニア州の大学生にとり、フロリダ州は遠すぎます。また、ビーチは日頃から行っていることもあり、彼らが選んだ「スプリング・ブレイク」の場所は、海のない砂漠の街「パーム・スプリングス」でした。1963年に「Palm Springs Weekend(注2)」という映画が大ヒット。西海岸の多くの大学生が「スプリング・ブレイク」は「パーム・スプリングス」を目指すようになります。

(注2)https://youtu.be/2SBu08Xdb7k


70年代に入ると、ヒッピーなどリベラルなアメリカの大学生が、フロリダ州でより多くの自由や開放感を求めるようになりました。


80年代には、「The Beach Girls (82年)」、「Spring Break (83年)(注3)」、「Where the Boys Are (84年)」などの映画が公開され、「スプリング・ブレイク」=「大学生がフロリダ州でパーティ三昧で弾ける」とのイメージが出来上がりました。

(注3)https://youtu.be/d02f2Sx88u4 


私が経験したスプリング・ブレイクは、スタンフォード大学留学中の86年は、カリフォルニア州「パーム・スプリングス」、USC留学中の90年も「パーム・スプリングス」、インディアナ・ロースクール留学中の91年は、フロリダ州「パーム・ビーチ」で過ごしました。その理由は、「パーム・スプリングス」も「パーム・ビーチ」も、留学中の大学で親友になったアメリカ人の親が広大な別荘を持っていたからです。今、ハワイ州オアフ島カイルアに滞在している長女と同じです。「スプリング・ブレイク」で私がやったことは、毎日昼すぎに起きて、次の日の明け方までビーチやプールでお酒を飲み続けたことでした。今となってはよい思い出です。


さて、時代は変わり、最近の「スプリング・ブレイク」の人気の場所はどこなのでしょうか。90年代までは、上述の通り、カリフォルニア州「パーム・スプリングス」かフロリダ州「フォート・ローダーデール」、「デイトナ・ビーチ」、「パナマ・シティ」などでした。


今では、「スプリング・ブレイク」を過ごす場所も多様になっているようです。上述した場所以外では、フロリダ州「タンパ」、「マイアミ」、ネバダ州「ラスベガス」、ルイジアナ州「ニューオリンズ」、テキサス州「サウス・パドレ・アイランド」などが人気のようです。外国では、メキシコの「カンクーン」、「カボ・サン・ルーカス」などでも多くの学生が「スプリング・ブレイク」を過ごしています。


長女も次女も、たまたまハワイ州オアフ島にいます。「スプリング・ブレイク」の最後の夜となる今週の土曜は、長女は次女のホテルで姉妹で一緒に過ごすようです。


親としては、娘たちが、この休みで英気を養って、残りの学期を充実したものにしてほしいと願うばかりです。