Sunday, October 27, 2019

アメリカの大学受験:アーリー・アクション・プログラムでアプリケーションを提出

アメリカの大学には、大学によっては、「アーリー・プログラム」、つまり、早期申し込みを受け付けるプログラムがあります。

普通の申込期限は高校シニア・イヤーの1月であることがほとんどです。アリー・プログラムの期限は11月1日であることが多いです。今日は10月27日ですので後5日しかありません。よく言われることは、期限2日前であっても大学のサーバーがダウンしたり、昨日、北カリフォルニア州の大火事で18万人に退避命令が出たようですが、何が起こるかわからないので、期限の2週間前には申し込みを済ませることが奨励されています。

とは言っても、現実はそんなに簡単ではありません。アプリケーションの申し込みはオンラインで行うのでそれ自体は最後はボタンをクリックすればよいのですが、前述したように、追加エッセイを求めている大学があると、生徒はそのエッセイ書きで苦労するからです。共通のアプリケーションではエッセイは1つだけですが、大学によっては追加エッセイが3つ、4つは当たり前。中には10つ以上のエッセイを求める大学もあります。

大学に合格するために最も重要な要素はなんといっても高校4年間の成績(GPA)と言われています。次にSATやACTという共通試験の成績。あとは、学生が総合的に如何に輝いているかを示すことが重要です。高校のスポーツ・チーム「及び」文化クラブに入って4年間活動、高校4年時にはキャプテンを務め、州の大会で上位に入賞したとか、老人ホームやホームレス支援団体でボランティアを4年間したとか、毎年夏にアフリカ支援のNPOでインターンをしたとか、地元選出の州議会議員が設立したヤング・リーダーズ・カウンシルで地域に根差したボランティア活動をしたとか。それから、高校のカウンセラーと先生からの推薦状も非常に重要です。

よい大学に入学するためには、以上の点が必須条件であり、その上で、追加アプリケーションが重要となります。

「アーリー・プログラム(Early Program)」には、「アーリー・ディシジョン(Early Decision)」と、「アーリー・アクション(Early Action)」の2種類あります。「アーリー・ディシジョン」は、受かったら必ず行かなければならず、1校しか申し込みができません。長女は既にアプリケーションを送付しています。

本日、長女は、合格しても必ずしも行かなくてもよいという「アーリー・アクション」のプログラムを使って2つの大学(University of VirginiaとUniversity of Michigan)にアプリケーションの送付を済ませました。追加エッセイは2校で計5つもあったため結構大変なようでした。結果通知は、「アーリー・ディシジョン」と同じ12月15日です。比較的レベルの高い大学ですので、12月15日にこれらの学校から合格通知を受けたら、その時点で、レギュラーとして来年1月にアプリケーションを送付する大学を再検討することになります。少なくとも「滑り止め」の大学にはアプリケーションを出す必要はなくなります。普通に考えれば、合格した大学よりもレベルの高い大学と、合格した大学と同じレベルでもより行きたい大学に絞ってアプリケーションを送付することになるでしょう。

「アーリー・ディシジョン」や「アーリー・アクション」の大学に受からなかった場合は大変です。1月1日が期限のレギュラーとしてのアプリケーションにかけるしかないからです。もしそうなると、合格可能な大学や滑り止めの大学にたくさんアプリケーションを送付することになります。

長女の高校は、比較的小規模のため、ほとんどのスポーツチームの(州内どころか)域内の成績は大したことはないのですが、なぜかボート部はなんと全米一位の成績をおさめています。

「スポーツ枠」で大学に進学する場合、「アプリケーション・プロセス」が全く異なり、通常のアドミション・オフィスによる入学審査プロセスを経ないため、高校のスポーツチームのコーチと大学のスポーツチームのコーチの人脈が非常に重要であると言われています。スポーツ枠の合格通知は「アーリー・ディシジョン」よりも早く届きます。今の時点でライ高校では、スポーツ枠でスタンフォード大学、ハーバード大学、イェール大学、コーネル大学、ブラウン大学に合格した生徒が判明しています。私の家のお隣さんの長女の同級生は、ボート部でハーバード大学他複数の大学から既に合格通知を受けましたが、お父さんと同じコーネル大学を選んだそうです。アメリカ人の知り合いの弁護士にそのことを話すと、「ハーバードよりコーネルを選ぶなんて信じられない!」と驚かれました。コーネル大は小規模で本人の環境にあっていると判断したようです。フィールドホッケーをしている別の同級生はブラウン大に合格しました。

このようにスポーツ枠での合格が聞こえ始めているので、多くの生徒はこの時期、相当疑心暗鬼になりながら、毎日を過ごしているようです。レギュラー・プロセスでのアプリケーションでは、高校4年時の第一セメスター、つまり今の時期の成績も大学入学審査の対象とされますので、学校の勉強もおろそかにできず、学校生活はかなりきついようです。長女は、バーシティの女子バレー部の活動が一昨日終わりましたので(4年間お疲れ様!)、遠征がなくなる分、少し余裕ができますが、ステージ・クルーの活動が始まるため、引き続き、忙しい学校生活を送りながら、学校の勉強と、大学の追加エッセイ書きに忙殺されるでしょう。

Saturday, October 26, 2019

ニューヨークのお金持ちの冬の過ごし方

ニューヨークのお金持ちは冬はフロリダの別荘で過ごすことは皆ご承知の通りです。

知り合いのライに住んでいる方は、9時から5時まで働くオフィス・ワーカーではなく、会社経営者なので、基本的に10月下旬のハロウィンの頃から3月末まで、フロリダの別荘を生活の拠点とし、必要な時にニューヨークに戻ってくる生活です。

11月第3木曜日の感謝祭はもちろんのこと、クリスマス等もフロリダで過ごしています。別荘はパームビーチにあり、トランプ大統領の別荘マーラ・ラーゴの近くにあります。別荘にいる間、週に3回、トランプ・インターナショナル・ゴルフ・クラブでプレーしています。
更に面白いことに、ニューヨークで使用している車2台は、10月上旬には業者に頼んでトレーラーでパームビーチの別荘に運びます。

それを聞いた後の今月上旬、週日の夜にハリソン駅近くで巨大なトレーラーが駐車されているのを発見。作業員が何台もの高級車をトレーラーに積む作業をしていました。作業員に事情を聞いたら、ライやハリソンの金持ちの車だそうで、彼らは秋になるとまず自分の車をフロリダの別荘に運ぶそうです。

ライの金持ちは、ウォール街に通勤している人もいますが、もっとお金持ちは自宅で仕事をしています。自分のヘッジファンドを設立してお金持ち相手の仕事をしている人たちなどそうです。更なる大金持ちは、プライベート・エクイティ・ファンドの経営者です。彼らは、複数の機関投資家や個人投資家から集めた資金を基に事業会社や金融機関の未公開株を取得し、同時にその企業の経営に深く関与して「企業価値を高めた後に売却」する方々です。知り合いの1人は、総資産数千億円。自宅を聞いても、「どこの家のことか?」と言われます。30代になってからは民間機に乗ったことがない、つまり常にプライベート・ジェットやヘリで移動するとうレベルです。


では彼らは夏はどうしているかというと、基本的にメイン州やマサチューセッツ州の別荘に移住します。ほどほどの大金持ちは、ライ市内にある会員制クラブで過ごします。Shenorock Shore Club, American Yacht Club, Coveleigh Clubなどが有名で、多くのメンバーは代々からのメンバーなので、絆は非常に強く、それが中学生や高校生になると如実に現れます。まあ、彼らは、小さい頃から、夏は毎日、プールや目の前にあるビーチ、そしてヨットで一緒に戯れきているので当然でしょう。

ライ・ハイに通う娘2人も、たまに友人の誕生会に誘われ、それらの会員制クラブに行くことがあります。超高級車が並ぶ駐車場に日本製バンを停め、メンバーの招待客の送迎者たる親は例外的に出入りを認められる会員制バーで、トマトジュースを飲みながらテレビでスポーツ観戦をしたり、クラブ内を散策をしながら、誕生会が終わって出てくる娘を待つのも、たまにはよい経験です。

Thursday, October 24, 2019

アメリカの大学受験: アーリー・ディシジョン・プログラムでアプリケーションを送付!


長女は、本日、Early Decision(ED)プログラムを利用して、ある大学に、ようやくアプリケーションを送付できました。送付料は75ドルでした。

追加エッセイは4つもあるため、推敲に推敲を重ねて、高校のカウンセラーにも何度も確認してもらい、本人はやっと納得したようです。

結果通知は12月中旬に来るそうです。合格していればこの大学に入学する義務があります。そのため、EDは、合格しても後悔しないよう、自分の実力よりも高めの大学にすることが常です。Dream Schoolと言って、まさに夢の大学の場合もあるでしょうし、Reach校と言って、もしかしたら手に届くかもしれない大学とする場合もあります。まちがってもSafetyの大学、つまり滑り止めの大学をEDとしてアプリケーションは出しません。

Early Action(EA)の大学のアプリケーション送付期限もEDと同様11月1日です。長女はEAの大学は2校です。この2校が求める追加エッセイは3つと2つ、計5つです。長女は既に完成していますが、最後の推敲を重ねているようです。



Monday, October 21, 2019

長女、大学に初めてアプリケーション提出

長女は、9月から高校4年間の最終学年であるG12が始まりました。

ほとんどの高校生は、合格すると入学しなければならないという拘束力のあるEarly Decision (ED) という制度を使って大学1校にアプリケーションを送付します。そのアプリケーション提出期限は11月1日です。長女は当然EDの大学を既に決めており、今日にでもアプリケーションを提出する予定でしたが、慎重には慎重を期したいということで、明日、学校のカウンセラーに数点確認した後に提出することにしました。

大学入学のアプリケーションには、特定の「共通のアプリケーション」というものがあり、多くの大学はこのアプリケーションを認めています。このアプリケーションではエッセイ1つ(内容は自由)を添付する必要があります。ほとんどの大学の入学審査のベースとなる重要なエッセイですので、長女は今年の夏から推敲を重ねて、本日完成させました。

各大学は、「共通のアプリケーション」のエッセイに加えて、個別のエッセイを求めることがほとんどです。その数は大学によって異なります。長女のEDの大学は4つのエッセイを求めています。10以上のエッセイを求める大学もあります。

なかには、追加的なエッセイを求めない大学もあります。NYであれば、例えば、SUNY(NY州立大学)やFordham University(フォーダム大学)は求めていません。マサチューセッツ州のNortheastern University(ノースイースタン大学)も追加エッセイはありません。

本日、長女は、共通のアプリケーション(エッセイを含む)が完成したので、追加的エッセイを求めない大学で関心のある大学4校にアプリケーションを送付しました。この4校は、長女が最も行きたい大学ではありませんが、その大学に合格できる保証はありませんので、一部は合格したら行ってもよい大学、一部は滑り止めの大学です。米国で初めての大学入学手続きでしたので、親子で感慨深いものがありました。(最後は、オンライン上で送信ボタンを押すだけでしたので、呆気なかったでしたが。)

長女がアプリケーションを提出した追加エッセイがない大学は次の通りです。
Colby College(メイン州)
・Northeastern University(マサチューセッツ州)
・Fordham University(ニューヨーク州)
・SUNY- Binghamton(ニューヨーク州)

なお、アプリケーション送付は、基本的に有料です。今日提出した5校のうち、1校のみ無料。残りの4校は、2校が50ドル、1校が70ドル、1校が75ドルでした。

長女は、来週にはEDの大学やEA (Early Action:大学が早くアプケーションを受け付ける分、早く合否を出す制度。但し、EDのように合格しても入学する義務はない。)の大学にアプリケーションを送付します。

それが終われば、レギュラーと呼ばれる一般の大学の入学手続きに入ります。アプリケーション提出期限は来年の1月1日です。長女は、それが終わるまで、何十ものエッセイを書き続ける必要があります。大変な作業です。